事故调查报告书（概要版）.PDFVIP

奈 良 市 法 蓮 佐 保 山 一 丁 目 地 内 口径 3 0 0 粍 配 水 管 漏 水 及 び 斜 面 崩 落 事 故 事故調査報告書 （概要版） 平成 28 年 3 月 4 日 奈 良 市 法 蓮 佐 保 山 一 丁 目 地 内 口径 300 粍配水管漏水及び斜面崩落事故調査委員会 １．はじめに ３．崩落事故の発生 平成 ２６年 １２月 ６日に昭和 ３９年に布設された口径 ３００粍の水道管が奈良市法蓮佐保山一丁 目地内 平成 ２６年 １２月 ６日に奈良市法蓮佐保山一丁 目の市道北部第 ３９６号線沿いで発生した斜面崩落事故 で破断し、漏水により生じた水道水が下流斜面に流下したことで、斜面崩落が発生した。漏水および斜面 は、道路中に埋設 された水道管 口径 ３００粍の漏水により発生した水道水が、路面にあふれた後、道路谷 崩落により、市民に多大な迷惑と不便をかけた。 側斜面に流下したことで、道路谷側に設置された石積擁壁の下部斜面 （道路建設時に造成 された盛土を含 今回の事故を受け、事故の原因究明と再発防止を図るため、「奈良市法蓮佐保山一丁 目地内 口径 ３０ む斜面）に浸透 して下部斜面の地盤強度が低下し、斜面崩落が発生したと判断される。 ０粍配水管漏水及び斜面崩落事故調査委員会」が設置され、平成 ２７年 ２月 ６日に下記の３名が委嘱され 以下に、調査により確認された斜面崩落の発生機構および各要因を示す。 た。委員会において、専門的な立場から、調査、検討を行った結果、一定の結論が得 られたので、ここに 報告するものである。 （1）斜面崩落の発生 斜面崩落は、まず石積擁壁の下部斜面で発生し、これに誘発 されて石積擁壁および道路側溝を含む崩 【委員構成】 落が発生し、崩落土砂が斜面下部の市道北部第 ４２４号線および宅地へ流出したと考えられる。石積擁 委員長 壁が崩落に至ったのは、下部斜面の崩落によって擁壁の基礎地盤が失われたことによって、擁壁全体の 三村 衛 京都大学大学院教授 （博士(工学)） 安定性が確保できなくなった可能性が高いと判断する。 工学研究科都市社会工学専攻 ジオマネジメン ト工学講