答申番号9医疗用医薬品制造承认申请书副本事案.pdfVIP

〔答申番号 ９〕 医療用医薬品製造承認申請書副本事案 １ 対象公文書 医療用医薬品製造承認申請書副本（添加剤の配合目的、名称、分量） ・ 薬事法第14条、同第20条に基づき、大阪府知事を経由して厚生大臣あて製造承認申請された 特定の13品目の医薬品について、府が保有している申請書副本 （注）添加剤：医薬品の成分のうち薬効成分以外のもの。医薬品の有用性を高め、製品の安定 化を図る目的で添加される。 ２ 実施機関の決定 実施機関 知事（環境保健部薬務課） 決定内容 部分公開 区 分 品目数 配 合 目 的 名 称 分 量 注 射 剤 ４品目 公 開 添加剤を含まないもの １品目 公 開 (空欄) 日本薬局方の錠・散剤 ４品目 公 開 非 公 開 新薬（錠剤・外用剤） ４品目 非 公 開 合計 13品目 決定理由 ・ 条例第８条第１号本文該当 非公開部分を公開すると、個々の企業の製剤設計上のノウハウが明らかとなり、当該法人の 競争上の地位を害する。 ３ 異議申立て 申立ての趣旨 非公開部分の全部公開を求める。 申立ての理由 ア 条例第８条第１号括弧書きに該当する。 医薬品添加剤による重大な事故が発生しており、一般に、医薬品に含まれる添加剤の内容に 関する情報は、上記括弧書きにいう「人の生命、身体若しくは健康に対し危害を及ぼすおそれ のある事業活動に関する情報」に該当する。 また、異議申立ての対象となっている個々の医薬品についても、副作用が報告されており、 これらが添加剤によって起きた可能性は否定できない。 イ 条例第８条第１号本文には該当しない。 製薬企業が他社製品の中に何が含まれるかを知ることは、さして困難ではない。 添加剤の表示が行われた国においても、企業の利益が損なわれたという証拠はない。 医師が医療上の必要に基づいて添加剤の名称等の開示を求める限り、製薬企業の正当な利益 を害するとは言えない。 ４ 公文書公開審査会の答申 答申の結論 実施機関は、本件異議申立ての対象となった公文書のうち、新薬４品目に含まれる添加剤延べ 49成分中37成分の名称及び配合目的を公開すべきである。 区 分 品目数 配 合 目 的 名 称 分 量 注 射 剤 ４品目 公 開 添加剤を含まないもの １品目 公 開 (空欄) 日本薬局方の錠・散剤 ４品目 公 開 非 公 開 新薬（錠剤・外用剤） ４品目 49成分中37成分を公開 非 公 開 合計 13品目 答申の理由 ア 上記37成分の名称及び配合目的については、条例第８条第１号本文に該当しない。 ・ 医薬品添加剤の配合目的、名称及び分量に関する情報は、製薬企業の開発、研究の成果の 集積であり、いわゆる企業ノウハウであるが、人の生命、健康に直接影響を及ぼすおそれの ある医薬品の特性に鑑みるとき、安全性を重視する見地から公開することが望ましいと判断 されるものは、これを公開しても条例第８条第１号に規定する「企業の競争上の地位その他 正当な利益」を害するものではない。 ・ このような視点を踏まえて、