河床波上の砂粒移動特性に関する実験的研究.pdfVIP

    Title 河床波上の砂粒移動特性に関する実験的研究 Author(s) 多田, 博登 Citation 大阪府立工業高等専門学校研究紀要, 1975, 9, p.61-68 Issue Date 1975-12-20 URL /10466/13068 Rights http://repository.osakafu-u.ac.jp/dspace/ 河床波上の砂粒移動特性に関する実験的研究 多 田 博 登＊ Hiroto TADA＊＊ （昭和50年9月5日 受理） ▲b餉㎜誠 prescribed此r the sand partic1es motion on t止e su曲㏄of sand bed， boratory channcl． 要 旨 移動床水路における流砂量，河床波の形成発達は直接的に河床砂面上の砂粒運動によって規 定される．本研究はこのような砂粒運動を丹念に観測しその統計的特性を抽出して，これが平 均的水理量とどのように関連しているかを実験的に検討したものである．結果を要約すると以 下のようである．砂粒子移動遠度は基本的には指数分布に従い，速度の増加による分布形の変 化は指数分布のたたみ込みによって説明できる．速度の平均値は河床波の発達を考慮した流速 に，移動確率は河床せん断力にそれぞれ関係する．砂粒の移動層厚は砂粒径のオーダーである。 1．概説 移動床流れにおける掃流砂量，および流れの抵抗は決して切り離して考えることはできな い．流れが限界掃流力を越えると摩擦抵抗によって砂粒は移動し，河床波が形成される．河床 波クレスト下流のWakeによって形状抵抗が生じ流れの抵抗が変化する．耐g．1にこのような 相互作用の場として模式的に示しているように，砂粒子移動特性は重要な位置を占めているの であるが，砂粒の移動速度，移動している砂粒の数という量は定量的な観測が非常に困難であ るなどのためあまりよく知られておらず，既往の種々の流砂量公式では，このような特性量を ブラックボックスとして，または適当に仮定している状態である．また砂粒移動は直接的に河 ‡土木工学科 榊D・pa・tm㎝t・f Civi1Engim6「in9 一61一 多 田 博 登 「 「 1 流 量 砂粒子移動特性 I 掃流砂量 I I 摩擦抵抗 1 I I 水路形状 I 河床波形状特性 I 流れの抵抗 河床材料 I 形状抵抗 I 1 1 1 I LL 」 固g．1移動床水理模式図 床波の発生をうながす．波形と砂粒移動は連続式によって関係づけられるが，クレスト背面で 連行され前面に崩れ落ちるような砂粒移動を行なう砂連，砂堆領域では，波形の形状特性はど のような関係で砂粒移動特性と結びついているのであろうか．これらの数多くの