解剖学试験（旧解剖学第1讲座担当）平成18年1月16日（月）実施.doc

　　解剖学試験（旧解剖学第１講座担当）　　　　　平成１８年１月１６日（月）実施 Ⅰ． 〔Ａ〕【解答】 自律神経系には２つの系、（１：副交感神経系）と（２：交感神経系）とがあり、それぞれの部分は２つのニューロンが連なってできている。第一のニューロンの細胞体は脳と脊髄にある柱状の臓性遠心性領域にあり、第二のニューロンの細胞体は中枢神経系外の（３：自律神経節）にある。第一のニューロンの軸索は（４：節前線維）と呼ばれ、第二のニューロンの軸索は（５：節後線維）と呼ばれる。（１：副交感神経系）の部では、第一のニューロンの細胞体は、（６：動眼神経）、（７：顔面神経）、（８：舌咽神経）、（９：迷走神経）の脳神経の核にある。また、脊髄の第２、３、４の（１０：仙髄）分節にもこの細胞体がある。（２：交感神経系）の部では、第一のニューロンの細胞体は（１１：胸髄）の高さから第２あるいは第３腰髄の高さまで広がる。第二のニューロンの細胞体は椎傍あるいは椎前に位置する（１２：神経節）にある。椎傍（１２：神経節）は互いに線維連絡し、（１３：交感神経幹）を作る。これは、頭蓋底から尾骨まで伸びて、（１４：骨盤）で終わる。脊髄神経前根と（１５：白交通枝）を通して、椎傍にある（１２：神経節）に（４：節前線維）を送る。この（４：節前線維）は同じ高さ、あるいは上行、下行してニューロンを変えるか、通り抜けて、椎前の（１２：神経節）でニューロンを変える。また、副腎髄質に入り直接にシナプスを作る。（５：節後繊維）は（１６：灰白交通枝）を介して脊髄神経に入る。心臓に入る自律神経には、（１：副交感神経系）と（２：交感神経系）があるが、（１：副交感神経系）は（９：迷走神経）の枝の（１７：上頚心臓枝）と（１８：下頚心臓枝）があり、（２：交感神経系）は（１９：上頚神経節）から（２０：上心臓神経）が、（２１：中頚神経節）から（２２：中心臓神経）が、（２３：下頚神経節）から（２４下心臓神経）がそれぞれ心臓の神経叢に入る。 【補足】２００４年（平成１５年度）の過去問に自律神経系の穴埋め問題が出題されています。 〔Ｂ〕【解答】 心臓の心房と心室を繋ぐのは（２５：房室弁）である。房室結節（田原の結節）は（２６：線維三角）の上面に乗り、Ｈｉｓ束はこれを貫く。 【補足】右房室弁は三尖弁、左房室弁は僧帽弁です。ちなみに、線維三角は頻出のようです。 〔Ｃ〕（２７）【解答】イ．脾臓 【解説】後腹膜器官とは、表面のみが壁側腹膜で被われ、その後側、すなわち腹膜後隙にある臓器のことです。腎臓や副腎などがあります。 〔Ｄ〕（２８）【解答】ア．上行結腸、オ．下行結腸 【解説】上行結腸と下行結腸では腸間膜は消失しており、後腹壁に癒着しています。一方、横行結腸には横行結腸間膜が発達していることに注意してください。膵臓は第１～２腰椎の高さで後腹壁に接し、前面のみが腹膜で被われている後腹膜器官です。 〔Ｅ〕（２９）【解答】イ．空腸、ウ．回腸、エ．横行結腸、オ．Ｓ状結腸 【解説】十二指腸は幽門に続く長さ約2.5cmの始部（第１部の一部分）は胃と同様に腹膜で被われるが、他の大部分は疎性結合組織で後腹壁に密着し、前面のみが腹膜で被われているため、後腹膜器官となっています。 〔Ｆ〕（３０）【解答】オ．直腸子宮窩 【解説】直腸子宮窩は骨盤の臓器に含まれます。 〔Ｇ〕（３１）【解答】ア．狭義の腹腔と網嚢とを繋ぐ通路、エ．門脈はそこを後方から境する 【解説】アは網嚢孔のことを述べていると思われます。エは門脈ではなく下大静脈です。ちなみに網嚢孔の前には小網の肝十二指腸間膜の右縁があり、後ろには下大静脈が走っています。また、孔の上方には肝臓（尾状葉）があり、下方には十二指腸の上部があります。 〔Ｈ〕（３２）【解答】オ．鎌状間膜 〔Ｉ〕（３３）【解答】ウ．正中部で、子宮の前面を被う腹膜は膣の前面最上部を被う腹膜と前方で繋がっている。 【解説】ウは膣ではなく膀胱です。膀胱子宮窩のことを指していると思われます。イは直腸子宮窩のことです。 〔Ｊ〕（３４）【解答】イ．臍部 【解説】Ｔ９～Ｔ１１の支配する皮膚域に痛み（関連痛）を生じます。特にＴ１０（臍部）に関連痛を生じることが多いそうです。 〔Ｋ〕【解答】（３５）Ａ（３６）Ｃ（３７）Ｄ 【解説】Ｂは腎乳頭、Ｅは腎盂です。 〔Ｌ〕（３８）【解答】Ｂ 〔Ｍ〕（３９）【解答】Ｄ 〔Ｎ〕（４０）【解答】Ｄ Ⅱ． １． 起始 停止 支配神経 A:肩甲舌骨筋 肩甲骨上縁(1) 舌骨体下部外側 頚神経ワナC1~4 B:小円筋 肩甲骨腋窩縁?棘下筋膜 大結節 腋窩神経C5,6 C:長掌筋 上腕骨内側上顆 手掌腱膜 正中神経C8 D:縫工筋 上前