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①② ③ 身体的能力が十分に発揮できるようになる ためには、運動遊びを大いに経験させるこ とである。 の知的能力については、いわゆる知能と 呼ばれているもので、経験や学習を通じて 獲得された知識や技術を生かす力である。 そして、この知的能力には目前の危険を認 知し、それに対する適切な判断を下す能力 （全体的な場の認知と瞬間的な判断力）と、 前方の危険を予測し、これを回避する能力 （推理力、洞察力）とが考えられる。 の精神的能力については、情緒的、性格的 要素に結びついた能力である。事故とこれ らの機能とのかかわりは非常に強い関係の あることが明らかとなっている。 （１）安全保育の意義 　保育所（園）保育において安全は何にも先んじる第一義的な課題である。「事故は心のすきまから」と も言われ、時として一瞬に命を奪うことすら起こり得る。事故の発生をできる限り防ぎ、安全な生活を送 るためには、子どもへの安全教育の徹底を図ると共に、平素から一人ひとりの職員が安全に対するに認識 とチームワークを高めておくように努力することが最も大切である。しかし、乳幼児に多くを求めるこ とは難しい。従って子どもの安全については、伸び伸びと行動できるように保育士が危険を取り除いたり 、環境を整備するなど、十分な安全管理をすることが事故、災害を無くす第一条件であり、そこに保育園 における安全保育の特色がある。 　事故は、乳幼児の発達過程により、その発生する原因，種類が異なっている。一般に０歳児の事故は窒 息事故が最も多く、次いで転落、転倒による傷害とやけどが多い。１?２歳児にかけては水難事故、転落 、転倒事故が多く見られる。３歳以上になると戸外における事故発生の頻度が高くなり、転倒、転落事故 、交通事故が一段と多くなる。それぞれに対し予防対策を講じた安全保育、安全管理に努め、安全対策の ために、職員の共通理解や体制作りを図るとともに、家庭や地域の諸機関の協力の下に安全指導を行うこ とが重要となる。 （２）安全保育のポイント 　安全を第一に考えることは大切なことであるが、安全のために遊びを禁止したり、過保護になっては全 く意味がない。安全教育の目的は安全能力の開発育成にあり、個人差を考えて具体的に分かりやすく指導 し、大人がその手本となることを心がけることが大切である。 　子どもの安全能力は①身体的能力②知的能力③精神的能力の３方向から考えることができる。 －56－ ２.　安全保育 （３）安全保育の実際 ①安全保育 　ア、積極的な指導に努める。 　　　　禁止や規則の押しつけになりやすいが、子ども自身の育つ力を大切にし、豊かな経験を重ねる中で 　　　体力を養ったり、事故を予測したり、対処する能力を身につけることが必要である。 　イ、情緒の安定を図るための好ましい人間関係の維持に努める。 　　　　保育士のきめ細かな指導と配慮の行き届いた環境の中で、常に前向きの生活体験をさせ、子どもの? 　　　やる気?を引き出す積極的な指導を進める。 　ウ、積極的に運動遊びをとりいれ、思い切り遊べる環境を設備する。 　　　　遊びの中で、けじめをしっかり守らせることも大切である。ルールのある集団遊びなども効果的で 　　　ある。 　エ、日常生活の中で、具体的、継続的な指導をする。 　　　　危ない事をしてはいけないと、ただ単に禁止するだけでなく具体的な行動を通して子どもに解らせ、 　　　納得させ、様々な場における行動の仕方を体験させていくことが大切である。適切な場や機会をとら 　　　え、継続的な指導を繰り返すことにより、子どもの安全行動の意識化を図り、一人ひとりが安全行動 　　　を身につけるように、長時間をかけて指導にあたる。 　 オ、幼児の特性に応じた指導をする。 　　＊　事故多発児（事故を起し易い子ども） 　　　?遊びの中で非常に活動的である（この子どもはあまり心配はいらない。） 　　　?遊びの中で多くの命令、脅迫、禁止を示す傾向が強い。 　　　?攻撃的である。 　　　?落ち着きがないなど情緒的に不安定な状態の子どもが多い。（人間関係があまりできていない。） 　　　?衝動的な行動が多い。 　　＊　事故小発児 　　　?おとなしくじっとしているから事故はないが、運動能力が未発達であるために、怪我をするときは 　　　　大怪我につながることがある。 　　　?遊びの中で友だちとかかわれない。 　　　?ひとり遊びが多い。 ②事故防止 　ア、?安全点検表を作成して、施設、設備、遊具、玩具、用具、園庭等を定期的に点検し、安全性の確保 　　　　や機能の保持など具体的な点検項目や点検日及び点検者を定める。また遊具の安全基準や規格など 　　　　について熟知し、必要に応じて専門技術者による定期点検を実施