8 700 TEU 积载メガコンテナ船の开発.pdf

161石川島播磨技報　Vol.46 No.4 ( 2006-12 ) 8 700 TEU 積載メガコンテナ船の開発 Development of 8 700 TEU Type Mega Container Carrier 阪　口　克　典　株式会社アイ?エイチ?アイ マリンユナイテッド　基本設計部　課長代理　技術士（ 船舶?海洋部門 ） 豊　田　昌　信　株式会社アイ?エイチ?アイ マリンユナイテッド　基本設計部　課長代理　技術士（ 船舶?海洋部門 ） 犬　飼　泰　彦　株式会社アイ?エイチ?アイ マリンユナイテッド　基本設計部 世界の物流の増大は激しく，基幹航路を中心としたコンテナ船の大型化は著しい．一方で，原油価格高騰に伴い 省エネルギー船型の要望は大きい．こうした状況のなか，IHIMUは 8 700 TEU型のコンテナ船を開発した．本船は 積付効率および推進効率を最大とするため，最適な主要目?一般配置を選定している．IHIMUの船型開発技術，船 体構造開発技術を始めとした要素技術が，本船の高性能，高信頼性のベースとなっている．本稿では本船の概要お よび IHIMUのコンテナ船開発に関する技術を紹介する． Because of strong growth in the global container trade, container vessels engaged in main service routes such as Europe- Far East and Northern America-Far East have been getting larger with increased container stowage capacity every year. IHIMU ( IHI Marine United Inc. ) has developed the Mega Container Carrier with a container stowage capacity of 8 700 TEU ( Twenty-feet Equivalent Unit ). The vessel was designed to maximize container stowage capacity and propulsive performance. Advanced technologies achieved by IHIMU related to hydrodynamics and hull structural design have been reflected in the design of the vessel. This paper presents the outline of the vessel and such technologies for container vessels. 小 特 集 号 論 文 1．　 緒　　　　言 　株式会社アイ?エイチ?アイ マリンユナイテッド（ 以 下，IHIMUと呼ぶ ）は，? JAPAN ACE ?（ 1968年竣 工 ）以来 100 隻を超えるコンテナ船を建造してきた．こ れらの多くは第 1 図に示すとおり，各年代の最大クラス である．すなわち，IHIMU は世界のコンテナ船の大型化 をリードしてきた存在であり，そのたびに IHIMU は高効 率の船型を開発する技術と高い信頼性の船体構造を開発す る技術を向上させてきた． 　一方で，世界のコンテナ貨物の増加は激しく，特に中国 を始めとする東アジアから欧州?北米の基幹航路に就航す るコンテナ船の大型化は著しい．大型化によってさらに多 くのコンテナを運搬するため，今まで以上に船の信頼性は 重要になっている．他方，最近の原油高に伴う燃料費の高 騰によって，省エネルギーに対する要求が高まっている． 特に大型コンテナ船は燃料消費量が多く，それが船主の運 航採算に及ぼす影響は大きい．そのため省エネルギー船型 に対する船主の期待は大きい． 　このような状況のなか，IHIMU は川崎汽船株式会社向 けに 8 700 TEU ( Twenty-feet Equivalent Unit ) 積コンテ ナ船を開発した．開発に当たっては，IHIMU が長年にわ たって積み上げてきたコンテナ船に関するノウハウと要素 技術を駆使した．その結果，要求された条件のコンテナを， より少ない燃費で運ぶことができる船型を実現した． 　本稿では本船の概要を紹介し，IHIMU の要素技術であ る，船型開発技術および船体構造開発技術を中心に述べ る． 2.　 8 700 TEU 積コンテナ船の概要 　本船計画時の要求設計条件の主なものは