建筑环境实验栋 - 建筑研究所.pdfVIP

建築環境実験棟 Environmental Research Laboratory ● 実験棟概要 建築環境実験棟では，建築物における省資源・省エネルギー、健康・安全性などを効率的 に実現するための研究を実施しています。 建築環境工学に関連する、熱 ・空気・湿気・光などの物理的現象の測定と解析、建築用の 材料・部品・構工法の試験と評価、室内環境が居住者に及ぼす生理・心理的な影響とその要 求の検討などを行える，専門的な実験施設・機器を備えています。 本施設におけるこれまでの研究成果は、省エネ法やJIS、ISO などの技術的根拠、省エネ 型住宅の設計ガイドラインなどに反映しています。 ■実験施設の紹介 ① 光や明るさの影響を調べる人工空実験室 ② 熱・空気・音・光や広さ感などの総合的な影響を調べる室内環境シミュレータ ③ 窓の日射熱取得率を測定するためのソーラーシミュレータ ④ 壁など断熱構造の性能を調べる熱貫流実験室 ⑤ 建築物内部の換気性状を調べる換気システム性能実験室 ⑥ 業務ビルの空調システムの運転特性を計測する空調設備性能評価試験装置 ⑦ 業務ビル執務室の環境形成を総合的に分析検討する室内環境実証実験施設 ①人工空実験室 人工空実験室は、実際の空の代わりに空 全体の明るさの状態を人工的に作り出す ことができる施設です。この中に様々な形 の模型を置いて比較することで、室内の適 切な明るさや窓による開放感のような心 理的快適性を実現するための技術を研究 しています。 13建築環境実験棟 ② 室内環境シミュレータ 室内環境シミュレータは，「熱環境」 「空気環境」「音環境」「光環境」の要 因を同時に調整して総合的な室内の 快適性を研究するための施設です。 ここには二つの部屋があり、それぞ れ温度や湿度、照明の明るさが自由に 調整できるほか、壁に埋め込まれたス ピーカーから音を出したり、窓の外に 屋外の景色（眺望）を投影することや 天井の高さ 2m から 4m の範囲で変 えることも可能です。 ③ ソーラーシミュレータ 本試験装置は窓の日射熱取得率を測定するための 装置です。太陽光に近似したキセノンランプを光源 とし、窓枠や日射遮蔽付属物を含む開口部の日射熱 取得率（侵入率）が測定できます。 本試験装置を用いて開発した窓の日射熱取得率 測定法はJIS に提案し2014 年 4 月に制定されま した。また，ISO 化の作業も進められています。 ④ 熱貫流実験装置 熱貫流実験装置では、異なる温度湿度に調節された二つの箱の間に実際の材料で作ら れた壁や開口部をはめ込んで、複数の材料が組み合わされたときの効果や施工性の影響 等を測定・検討します。 近年、住宅は著しく断熱性や気密性が高くなっていますが、これに対した実験ができ るよう、日射や吸放湿の実験ができるように改造が加えられ、内部結露性状の評価、対 策効果の検証などが行われています。 13建築環境実験棟 ⑤ 換気システム性能実験施設 換気システム性能実験施設では、自然換 気方式と機械換気方式の双方について、合 理的な設計手法を作るための実験が行わ れています。 人工気候室内部に建てられた２階建て の実験住宅では様々な換気システムが模 擬され、それらが形成する空気の流れを、 従来より高精度に測定することができま す。 既にこれを利用して、施工の容易さとコ ストを考慮した高性能な住宅用換気シス テムの開発が行われています。 ⑥ 空調設備性能評価試験装置 業務用建築物を中心に、１台の室外ユニットに複数の室内ユニットが接続された空調シス テム（ビル用マルチパッケージ型空調機）の採用が増えていますが、このシステムが実態と してどの程度の性能を発揮しているかについては不明な点が多いのが現状です。 この試験装置は、内部の温湿度を任意に制御できる「室外機ボックス」と、内部の熱発生 量を独立して任意に制御できる 3 つの「室内機ボックス」から成っており、試験体の室外 ユニットを「室外機ボックス」に、室内ユニットを「室内機ボックス」に設置することによ り、実際の運転状況を再現することができ、実動条件下での空調システムの性能を試験する ことができます。 13建築環境実験棟