光切断 法 を用いた部品 形状 の計測 と検査 1.pdfVIP

1371 特集 観 査の自動化■解説 JSPE-56-08 90 -08-1371 外観検査 おける照明手法 光切断 法 を用いた部品形状 の計測 と検査　* 山本　新　*　* 小関　 修　*　* 3-D Shape Measurement and Inspection with Structured Light / Shin YAMAMOTO and Osamu OZEKI Key words : slit-ray projection, structured light, 3-D vision sensor, shape measurement, solder joint injection 1.　は じ め に 各産業分野の生産工程では,検査品質の向上 と省人 化の点か ら検査の自動化への要望が非常に強い.　特 に,この数年は3次元形状物体の計測 と検査への期待 が急速に高まっている. 検査の自動化には画像処理技術が有効で,2値画像 処理を用いた検査は広 く実用化 されているが,　3次元 画塚の本格的活用はこれからとい う状況である.　3次 元画像を用いた計測 と検査には,検査すべき対象物体 の3次元情報を得 ることが不可欠である.物体の3次 元情報を得 るのに最も広 く用いられている方法は,　ス 図1　光 切 断 法 リット光を用いた光切断法である. 本稿では,光切断法の原理 とこれを応用 した3次元 視覚セ ンサ,お よびそれ らを用いた3次元計測 と検査 システムについて述べる. 2.　光切 断法 の原理 光切 断法 は,図1に 示す よ うにス リッ ト状 の光 を対 象物体 に投射 してその反射光 を受光素子で検 出す る方 法である.ス リッ ト光 はスポ ッ ト光 を円筒 レンズでス リッ ト状 に して得 るが,ス ポ ッ ト光 を1次元走査 して も得 ることができる。 ス リッ ト光 を用いた光切 断法 は 一度 に1ス リッ ト(光切 断線)分 の3次 元座標 が得 ら れ ることか ら,現時点では最 も実用的な方法である. ただ し, 図2は,こ の方法 に用い られてい る三角測量法 の原 * ここで,D:基 線長,f:レ ンズ の焦点距離,　Xa,　ya:受 原稿受付　 平成 2年 6月 6日 ** 正 会 員　(株)豊田中央研究所　(愛知県愛知郡長久手町大 光素子上 のスポ ッ ト光像 の位置 字長湫字横道) 図2　三角測量法の原理 11 1372 精密工学会誌　56/　8/　1990 定 範 囲 は50cm(X)×　50cm(y), 測定精度 は ±0.25mmである. その他,ス リッ ト光 を交差 させた