林业普及指导实施方针.pdfVIP

林 業 普 及 指 導 実 施 方 針 平成27年４月改正 第１ 趣旨 本県の林業普及指導事業は，これまで半世紀以上に亘る森林所有者等に対する技術や知識の普及， 森林施業に関する指導等を通じ，林業技術の改善，経営の合理化，森林の整備等を促進し，地域の 林業振興に極めて重要な役割を果たしてきた。 それら取組の結果，本県の森林資源は保育の時代を経てようやく収穫 ・利用の時期を迎えており， 川下での国産材回帰の動きとも相まって地域の林業生産活動や木材需要における県産材シェアも高 まりを見せつつある。 今後このような動きを本格的なものとし，一層の森林整備と地域林業振興を図っていくためには， 林業普及指導員による高度な経営指導 ・技術支援が不可欠であり，国は森林資源を循環利用しつつ， 本格的な利用期を迎えた林業 ・木材産業の成長産業化に向けて林業普及指導事業の充実 ・強化等を 図ることとした。 一方，平成 23 年３月に発生した東日本大震災は，森林 ・林業のみならずあらゆる分野に未曾有の 被害をもたらし，今後はその復旧・復興に向けた取組が最優先に求められる状況にある。 このような状況を踏まえ，本県の林業普及指導事業は，森林吸収源対策や，地方創生をはじめと する国の政策とも呼応しながら，「みやぎ森林 ・林業の将来ビジョン （H20.3）」及び 「みやぎ森林 ・林業の震災復興プラン(H23.10)」の目標実現に向けて積極的に活動を展開していくものとし，そ の際の基本的事項を明らかにした林業普及指導実施方針を一部改正することとする。 第２ 普及指導活動の課題 これまで，林業普及指導事業は，個々の森林所有者への指導助言や森林組合等林業事業体に対す る技術支援 ・経営指導から，地域全体での森林整備や木材利用の推進を幅広い関係者のコーディネ ートまで多様な取組を行ってきた。 近年，長期に亘る材価の低迷等から森林所有者の経営意欲は減退しており，森林整備や林業振興 に関する行政方針を推進し関係事業を着実に実行していくためには，今後も林業普及指導員による 高度で幅広い経営指導 ・技術支援等が不可欠である。 一方，普及客体からのニーズが高度化 ・多様化する中，一般行政事務の増大や関係予算の縮減な ど，本来の普及指導事業に求められる活動 ・取組への制約も大きくなっていることから，今後の普 及指導活動にあっては，事業や取組の推進役 ・先導役となる組織 ・人材等を見極め，これを重点的 に支援，指導するといった，効果的かつ行政効率の高い活動を展開していく必要がある。 さらに，地域全体の森林整備 ・保全や林業の再生に向け，その推進主体となる市町村に対して必 要かつ適切な技術的援助を積極的に行っていく必要がある。 第３ 普及指導活動のテーマ 今後の林業普及指導事業の実施に当たっては，前述した諸課題を踏まえながら，森林の有する多 面的機能の発揮と林業の持続的かつ健全な発展を達成するため，地域全体の森林整備 ・保全 （「森林 づくり」）や林業再生に必要な体制の整備 （「人づくり」，「産業づくり」）及び震災からの復興 ・発展 （「震災復興」）を主な活動のテーマとし，これらテーマに重点的に取り組むことを通じて 「みやぎ 森林 ・林業の将来ビジョン （H20.3）」及び 「みやぎ森林 ・林業の震災復興プラン(H23.10)」並びに 国の施策の推進に資するものとする。 【森林 ・林業を取り巻く課題と普及指導活動のテーマ及びその目標】 【 政 策 課 題 】 ■ 優れた技術と高い能力を備えた人材の育成 ・確保 ■ 森林の適切な整備と計画的な森林施業の実行 ■ 県産材需要の拡大と安定供給体制の構築 ■ 東日本大震災からの復興 【普及指導活動のテーマ】 ①森づくり ②人づくり