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全 学 テ ー マ 別 評 価 教育サービス面における社会貢献に関する 「とらえ方」及び「目的及び目標」 事 前 調 査 書 平 成 １ ３ 年 ４ 月 三 重 大 学 教育サービス面における社会貢献に関する 「とらえ方」及び「目的及び目標」 【１】 教育サービス面における社会貢献に関するとらえ方 １．三重大学における社会貢献に関するとらえ方 三重大学は，大学の保有する知的資源を広く社会に還元し，大学の社会貢献の機能を 高めるとともに，社会との双方向の連携を推進する。 ２．地域圏大学としての三重大学 三重県は，伊勢湾から熊野灘までの長い海岸線を擁し，大台ヶ原から鈴鹿山系までの 山岳地帯を含む自然環境に恵まれた紀伊半島の東部に位置している。また文化的にも， 古代から伊勢や熊野地方に独特の文化圏を形成してきた。本学は，このような豊かな地 理的，文化的，歴史的な資産に恵まれた三重県および紀伊半島における唯一の国立総合 大学である。このように，本学は，いわゆる大都市圏を基盤とする大学とは異なり，広 く三重県およびその周辺地域を基盤とする，「地域圏大学」である。本学と地域との結 び付きは，実際に極めて緊密であり，これが本学の重要な伝統のひとつとなっている。 それゆえ，本学では，大学における社会貢献の最も重要な部分を，地域社会に対する貢 献であると位置付けている。本学ではこれまでに，地域共同研究センターを全学的な地 域活動の中心拠点とすると共に，各部局においても，それぞれの学術分野でふさわしい 貢献を続けている。 ３．地域への学術的貢献と学問の普遍性との関係 大学で取り扱うすべての学問は，地域という地理的・文化的領域を越えた普遍性・国 際性を有する。すなわち大学は，地域によって支持された学問的普遍性を目指す学術機 関であると同時に，学問的普遍性や国際性を根拠として，地域の実践的課題に取り組む 主体でもある。いわば，大学の役割は学問の普遍性と地域の橋渡しを担う。（図1参照） 地域社会への貢献は，地域問題への集中・没入からではなく，広汎な学問分野の総合 的発展と相伴って行われなければならない。 - 1 - UNIVERSE 普遍的・国際的学問 三重大学 LOCAL 地域社会 図１ 三重大学の位置づけ ４．本報告の範囲 本報告は，「教育サービス面における社会貢献」に関するものであり，教育分野の活 動（通常の正規学生に対する教育プログラムを除く）について，以下に記述する。 (1) 受益者の分類と提供する教育サービス 教育サービスを受ける者（以下「受益者」と略す）を以下のように類型的に分類する と，受益者それぞれに対して教育サービスを提供する大学側としては教育者個人，各講 座，各学科，各学部，全学レベルまである。これらすべてを大学が実施する社会貢献と し，受益者側からみたその関係を例示的に表１に示す。 表１ 教育サービスの受益者の分類と提供する教育サービス 受 益 者 提供する教育サービス １．個人としての一般市民 地域社会の個々の市民が，その目的，興味に応じ て自由に受けることのできる教育サービス ２．特定多数の一般市民 地域社会の地縁グループ，サークル活動グループ グループ などが，その活動に関連して受けることができる教 育サービス ３．行