2003年度版大成松石研究室“IGOR4.DOCVIP

２００３年度版：大成?松石研究室『IGOR4.0日本語版』入門テキスト Ver0.0 2003/10/31 目次 １　IGORの概念 １．１???ウェーブ、グラフ、テーブル、レイアウト ２???変数は2種類だけ！ ３???様々な操作、便利な機能、よく使う機能、工夫次第でより便利に （現在、ここまで。今後の作成予定。） ２　とりあえず使ってみよう １???数値データ列の読み込み ２．２???ウェーブの名称変更、ウェーブのコピー、ウェーブの作成 ３???ウェーブの視覚化（テーブルに表示、グラフに表示） ２．４???グラフウィンドウの使い方（トレース、情報を表示、○□カーソル、軸を修正） ２．５???ウェーブの操作（四則演算、データの変更） （補足：便利なマクロを使おう。宇宙線除去。） ２．６???ウェーブの保存 ２．７???レイアウト編集－印刷orグラフィックの保存 ３　ショートカットキーを使いこなせ！ ４　マクロと関数（※高級テク） ５　データ整理の達人になれ！ １　IGORの概念 IGORは、列データを処理するアプリケーションです。一番の基礎となる概念はウェーブです。ウェーブを理解して、基礎をばっちり身に付けましょう。ヘルプファイルはいんちきな日本語訳が含まれていますが役に立ちます。１から勉強したいときはヘルプトピックの「Learning About Igor」を読みましょう。 １．１???ウェーブ、グラフ、テーブル、レイアウト １ウェーブについて ウェーブは通常１次元で、N個のポイントを持ちます。また固有のウェーブ名を持ちます。 ウェーブ名 CdSMn01 　　←数値で始まる場合は’’で囲む。 CdSMn01[0] ＝234.533 ←具体的な数値 CdSMn01[0] ＝234.533 ←具体的な数値 0番目のポイント→ 1番目のポイント 1番目のポイント→　 CdSMn01[1] ＝276.345 2番目のポイント→ 2番目のポイント→ CdSMn01[2] ＝342.765 N番目のポイント→ N番目のポイント→ CdSMn01[N] ＝541.465 1つ1つのポイントの具体的な値は「CdSMn[7]」のように、ウェーブ名[ポイント]で参照できます。 ウェーブ全体は「CdSMn」だけで、全てを参照できます。感覚的にはプログラミングでいうところの、変数の1次元配列っていう奴といっしょですね。 　例題 CdSMn01=CdSMn01＊3 (1-1-1式) CdSMn01[7]=CdSMn01[7]＊3 (1-1-2式) (1-1-1式)は、全てのポイントが3倍されるのに対して、 (1-1-2式)は7番目のポイントのみ3倍されます。 つけたし：ウェーブには2種類あります（後述）。テキストウェーブには、文字列の値をとることが出来ます。通常、特に指定しなければ、数値ウェーブとなります。 ウェーブの概念が理解できましたか？ テーブルウィンドウ２グラフ、テーブル、レイアウト テーブルウィンドウ IGORに記憶されている IGORに記憶されている ウェーブデータ CdSMn01xwave CdSMn01 xwave グラフウィンドウ グラフウィンドウ CdSMn01[0]＝234.533 　xwave[0]＝552.11 CdSMn01[1]＝234.533 　xwave[1]＝553.22 CdSMn01[2]＝234.533 　xwave[2]＝554.33 ： ： CdSMn01[N]＝234.533　xwave[N]＝754.66 そのままではみれない! そのままではみれない! ウェーブの情報は、IGORが内部的に記憶していて、テーブルやグラフにしないと具体的に視覚化することができません。また、ウェーブがない状態で、グラフは作れないし、テーブルに表示させることも出来ません。すべてはウェーブありきです。 　テーブルとは、内部的に記憶されているウェーブを全ての要素とともに表示してくれる便利なウィンドウです。「新規テーブル」や「テーブルに列を追加」でウェーブを視覚化してくれます。ただし、Excelとだいぶ違う！Excelのマウスでちょいちょいやる表計算みたいな機能は全くないです。基本的にポイントを表示して、数値を書き換えることしか出来ないです。選択して、コピー＆ペーストできますけど、うまく縦横が合わないと、ポイント数が増えたり減ったり、ごちゃごちゃになりかねません。 　もうひとつ、強力な表示機能をサポートしてくれるのがグラフウィンドウです。「新規グラフ」や「グラフにトレースを追加」で、2次元グラフ化してくれます。1つのYウェーブのみ選択すると、