海浜域漂流试验间濑海岸について-海上保安庁海洋情报部.pdf

水路部技報 Vol.20.2002 海浜域漂流実験（間瀬海岸）について 鈴木和則，浦高晃，峯正之第九管区海上保安本部水路音11 DriftExperimentintheReg-ionofSeashore(MaseBeach). KazunoriSUZUKI,TakaakiURAandMasayukiMINE Hydro.Dept.,9thR.C.G.Hqs. 流観測に向かう途中の減量船「天洋jの協力を得て 1 はじめに 付近のADCP観測を実施した．第 I図には， illll量船 近年，第九管天海上保安本部管内における海難のl 「天洋jで実施したADCP観測線を示す． 傾向として，釣りや海水浴等のマリンレジャー関係 第2凶には，平成12年（2000年）の1年間のADCP 者の海浜域での死亡・行方不明者が多くなっている． データを2分メッシュでベクトル平均したデータを しかし，これら海浜域の流れに関するデータは少な 示す． く，特に水深！Om以下の海域でのデータは皆無であ 1年分を平均したことで，大部分の海域で0.3ノッ る． ト以下となり，時宅問的特性が失われた結果となっ 水深！Om以 I、の沿岸に）Iiい海域では，巡視船等搭 ているが，上越i中から閑i額計I＇までの沿岸に近い海域 載のADCPでは計iQiJできず，通常の係留系による長 では，岸線に沿う形で， 0.7～ 1.5ノッ｜の北北東流 期観測は，天候がよければ可能だが，一旦海が荒れ が存在している． ると波の強い力でアンカーごと亡失してしまう等の 15昼夜連続観測によるデータは，新潟県巻・1・木事 リスクが大きいので，今まで試みられた例はない． 務所が，矢川放水路iJt用時の河川！潟水拡散による海 潮流のみをターゲットにするのであれば，沖合に 域への影響を予測するための基礎資料として，平成 長期観測点：を設け，その周りに一昼夜観測点を展開 12年（2000年） 7月20日から8月3日まてすtった観 する方法があるが，日本海の潮流は a様lこ~5 ＜，概 測の報告書から引用させて頂いた．（平成12年度矢川 ね対馬i暖流系の海水流動の影響iを大きく受けている 放水路吐口胤辺潮流調査等業務委託報告書） ため，海流の影響が大きい流れの変化を観測するに illll点及び流速別流向頻度分布凶を第3図に示す． は，沿岸部での昼夜観測というのは，あまり的確 この期間中は，はほ北北東流の傾向であり，各点 な方法ではない． の最大値は， 1.3～1.8ノソトを観測している． そこで，今回初めて漂流ブイを用いた観測を行い， 2.2 観測期間 沿岸部の流れの実態を抱援することとした． 平成13年（2001年） 6月12Fl 13日 （測量：船「天洋jのADCP観測は， 6月11日） 2 観測の概要 2.3 観測者 2.1 観測海域 （現地作業） 今回の漂流実験海域は，統計的に沖合海域で安定 第九管区海上保安本部水路音11水路諜 した流況を市しており，イ寸近に15昼夜連続鋭証明によ 鈴木和lliJ，浦高晃 るデータもあり，昨年