地下水污染対策资料秦野.pdf

資料５ 2011.11.18 環境保全課 地下水汚染対策 本市では、私たちが暮らす大地の下にある水、地下水を上水道の水源として、日々の生 活用水に使っています。この地下水が、人が造った化学物質に汚染されていることが明ら かとなり、この物質に発ガン性の疑いがあることから、市民に衝撃と不安を与えました。 本市では、市民の不安を取り除き、安心して飲める地下水を取り戻すため、様々な取組 みを実施してきました。 (1) これまでの経過 平成元年の１月に秦野駅近くにある「弘 ◆ 平成元年2 月14 日号 法の清水」がテトラクロロエチレンという 写真週刊誌「タッチ」報道 化学物質に汚染されているという報道がさ れました。 本市では、全市的な地下水の概況調査を 行い、汚染範囲を把握するとともに、生活 用井戸水が汚染された家については水道へ の切替え工事を行い、飲用に際しての注意 をしました。 当時の法律 （水質汚濁防止法）では、地 下水汚染の未然防止を規定していました が、現に汚染されてしまった地下水の浄化 については定めがありませんでした。 また、地下水の流れが大変遅く、水の入 れ替えも困難なことから、汚染の浄化は困 難であると考えられていました。 「地下水」とは 「テトラクロロエチレン」とは 地下水は、地中にあって岩石の割れ目 テトラクロロエチレンは、人工的に造 や空洞、礫、砂、粘土などの層のすきま られた化学物質で、燃えにくく油脂を良 に存在しています。 く溶かすため、クリーニング店のドライ 雨水などが地表からしみ込み、礫層や クリーニングの洗浄剤（パーク）や工場 砂層などの水を浸透しやすい層（透水層） の生産過程で製品についた油の洗浄剤と を伝わって、粘土層などの水を浸透しに して使われています。 くい層（不透水層）の上にたまります。 水にはわずかしか溶けませんが、わず これを帯水層といい、地下水は帯水層の かな量でガンを発生する疑いが持たれて 中をゆっくりと時間をかけて流れていき います。 ます。 水道水の水質基準は0.01mg／ℓです。秦 地下水には、水道水のように圧力がか 野市地下水保全条例では、テトラクロロ かった被圧地下水と、川の水のように圧 エチレンと同様の性質がある揮発性(蒸 力がかかっていない不圧地下水（自由地 発しやすい）の化学物質 （11 物質）を対 下水）の２種類があります。 象物質として届出を義務付けています。 - 1 - 2011.11.18 環境保全課 そこで、調査と浄化対策をどのように進めていくか専門家の意見を聴くため、平成元年 10 月に地下水汚染対策審議会を組織し、地下水汚染対策を進めることにしました。 平成2 年度からは、本格的に地下水汚染の仕組みを解明する調査を進め、地下の構造や 汚染地下水の経路が明らかになってきました。 地下水汚染対策を取り決めた法律等がな ◆ 条例の浄化目標値 かったため、「秦野市地下水汚染の防止及び 浄化に関する条例」を平成 5 年 7 月に制定