1-金沢大学.pptVIP

* センサの平面の磁束の分布を考えます．金属棒の周りに分布する磁束を　励磁コイルからの磁束と　それにより誘起されるうず電流からの磁束とわけて考えます． 励磁コイルからの磁束は　環状のセンサの半径方向のみなので　感度方向が周方向であるセンサでは　検出しない． うず電流からの磁束は　金属棒の表面から垂直に発生し　金属丸棒の軸を中心に　　放射状に分布し，　励磁コイルからの磁束と同様に　 検出しない．↓↓↓ 金属棒に偏芯すると　うず電流から発生する磁束は　センサの位置では周方向成分のベクトルを含み　センサでの検出が可能になる． * 偏芯が起こる時の‘No5’とNo36のセンサ位置における周方向の磁束に注目すると，↓↓↓　　↓↓↓　　↓↓↓　　↓↓↓　　↓↓↓ 偏芯している方向である‘No36’においては周方向成分の磁束はないが ‘No5’のセンサでは偏芯の大きさが変わるとセンサの感度方向である周方向成分の磁束の大きさが変化していることが確認できる． * 偏芯した時のセンサの出力は　偏芯が小さい時は定数‘ｋ’を用いて　ｋＢｒΦ　で表すことができます． ここでΦは　　プローブ1周の空間を周期‘Ｔ’とすると　周期‘Ｔ’と‘Ｔ/２’で表すことができる． また，磁束密度の大きさは　　金属棒の中心からの距離と　反比例すると近似すると　このように（図）表せ センサ番号‘ｎ’における出力は　　偏芯の大きさが小さいという条件で　　（図)このように近似することができ　　周期‘Ｔ’と‘Ｔ/２’で表すことができる． また，周期‘Ｔ’の成分では　　　この大きさが偏芯量‘ｄ’と　比例関係にあることが分かる． * また，ここで偏芯方向を考えると　　偏芯方向をθ0とすると　　（式）このように表すことができ，振幅は変わらずθ0だけシフトしていることが分かります． * センサ位置において　　金属棒の表面から　　垂直に発生する磁束と　　半径方向が成す角度を　Φとすると　　偏芯の時と同様に 形状歪みが起こった時の センサ番号‘ｎ’における出力は　　形状歪みが小さいという条件で　　（図)このように近似することができ　　周期‘Ｔ/２’のみ表すことができる． また，歪みの大きさを　　楕円の長軸-短軸　（2a-2b）とすると　　　振幅と歪みの大きさは　比例関係にあることが分かる． また，歪みの向きを考えると　　　楕円の長軸の方向を　θ0とするとこのように表すことができる．　　 * 金属棒の偏芯時の磁束の測定結果を示します．　　縦軸をセンサの出力電圧，　横軸を36個で1周するセンサ番号を示します．　 この測定結果は　　偏芯の大きさｄを1.0 mm　でセンサ番号3の方向に偏芯したものの結果です． 赤い丸は10度間隔で　　環状に配置された　　各センサによる出力結果です． 青い線はセンサの出力結果より，　　最小二乗法により　　先ほど示した式の形に　　近似を行った　　結果です． * 左の図に示したように　　偏芯の大きさを変えて　　測定を行いました． 図では偏芯の方向は　　すべてセンサ番号36で　　偏芯の大きさを1.8　1.5　1.2　0.9　0.6　mm で測定した結果です． 偏芯の大きさが　　大きくなると　　振幅も大きくなっていることが　　確認できます． また，その偏芯量と　　周期Tの成分の　　振幅の大きさは　の関係が右の図で　　これより式で示した通り　　 振幅と偏芯は　　　比例関係にあることが確認できる． また，その関係は　235ｍV/mmである． * 次に　　偏芯方向について　　述べます． 偏芯方向は式で表したθ0です．　　偏芯方向では出力電圧は　　０Vとなります．　 今回の測定では　　センサの感度の方向の関係より　　正の傾きで　０Vとなる方向が　θ0です． この結果は　　偏芯の大きさを0.6mm　　およそ90度ずつ　　偏芯の方向を変えて　　測定を行った結果です． これより　　36番センサの方向を0度とした時　　青い線で示した結果では32度　　赤い線で示した結果では118度 緑の線で示した結果では207度　　紫の線で示した結果では292度　　の方向に偏芯しています． * 次に形状の歪みの測定について述べます． 形状の歪みの測定には解析が容易である楕円状に歪んだものを選びました． 測定に使用した材料は表に示したように4種類楕円の長軸は16mmで一定として短軸を0.25mmずつ変えた物を使用しました． * 金属棒の形状歪みの時の　磁束の測定結果を示します．　偏芯の時と同様　縦軸をセンサの出力電圧，　 横軸を36個で1周するセンサ番号を示します．　 この測定結果は　　金属棒の断面の楕円の長軸を16mm　短軸を15