有機溶剤と特定化学物質 - techc.hiroshima-u.ac.jp.pptVIP

有機溶剤と特定化学物質 工学部等部門 　安全衛生管理技術班 坂下　英樹 はじめに 　有機溶剤　　（有機溶剤中毒予防規則） 有害で広範囲に使用されている物質、54種類 クロロホルム、アセトン、ジクロロメタン、メタノール等 　特定化学物質（特定化学物質等障害予防規則） がんをはじめ、胎児の奇形、神経や循環器?呼吸器その他に重要な健康障害を生じることが判明している、または疑いが強い物質、53種類 ベンゼン、フッ化水素、ホルムアルデヒド等 有機溶剤の有害性 神経障害：全て。メタノール、酢酸メチルは視神経。ノルマルヘキサンは多発性神経炎。 肝障害：クロロホルム、四塩化炭素等とN,N-ジメチルホルムアミド。 腎障害：クロロホルム、四塩化炭素など尿中蛋白陽性。 造血障害：トルエン、キシレン（ベンゼンによる）などによる貧血。 特定化学物質の有害性 急性 麻酔：有機溶剤 窒息：塩素、アンモニア、一酸化炭素、硫化水素、シアン化水素 慢性 神経系：水銀、鉛（骨髄に蓄積）、アルキル水銀（脳に蓄積）、四アルキル鉛、マンガン、二硫化炭素など。 気管支や肺：石綿、クロム化合物、ヒ素化合物の粉じんによるがん。 肝臓：水銀、ヒ素、一部の有機溶剤は、黄疸、脂肪肝、肝硬変 腎臓：カドミウム、水銀は、腎炎、ネフローゼ。 造血器官と血液：ひ化水素、ベンゼンなど。 使用量の多いもの 使用量の多いもの 大気への排出 有機溶剤の性質 温度が高いほど高濃度の蒸気。 蒸気は空気より重いが数百ppmに希釈された蒸気は空気とほとんど違わない。 法規制 有規則の適用除外 作業環境測定 健康診断について 特殊健康診断 　常時従事の判断 　 特別管理物質（ベンゼン等）は30年保存 作業環境測定との連携 作業環境の改善方法 1　使用の中止、他物質への転換 2　作業方法の改良による有害物発散の防止 3　設備の密閉化 4　実験室の隔離 5　局所排気装置 6　プッシュプル型換気装置 7　全体換気装置 8　作業行動の改善 局所排気と全体換気 局所排気装置 　「作業点（有害物の発散源）に近いところに吸込み口を設けて局部的かつ定常的な吸引気流を作り、その気流に乗せて有害物が拡散する前になるべく発散したときのままの高濃度の状態で吸込み、作業者が汚染気流に曝露されないように搬送排出する。また、出来れば有害物を除去してから排出すること。」 全体換気装置。 　「必要換気量は莫大」 呼吸用保護具 * * 付着 吸収 循環 体内蓄積 排泄 炎症 麻酔作用 特定部位 化学変化 4 50 有2 ジクロルメタン 2 200 有2 酢酸エチル 1 50 有2 キシレン 1 400 有2 エチルエーテル 2 200 有2 イソプロピルアルコール 7 500 有2 アセトン 4 ton 10 ppm 有1 クロロホルム 使用量 管理濃度 区分 物の種類 0.5 1 特2、特 ベンゼン 1 (0.25) 特3 ホルムアルデヒド 0.5 2 特2 フッ化水素 4 200 有2 メタノール 5 40 有2 ノルマルヘキサン 1 50 有2 トルエン 1 ton 200 ppm 有2 テトラヒドロフラン 使用量 管理濃度 区分 物の種類 - 658 特2,特 ベンゼン - 822 有1 1,2-ジクロロエタン 891 336 有2 ジクロロメタン 790 643 有2 テトラクロロエチレン 838 979 有1 トリクロロエチレン 洗浄 溶剤 排出係数 (kg/t-取扱量) 区分 物質名 ※PRTR排出量等算出マニュアル（経済産業省?環境省）（出典：有害大気汚染物質 発生源検討会、環境庁委託有害大気汚染物質発生源検討会報告書、平成８年３月） 立入?飲食禁止 局排定期点検 特殊健康診断 作業環境測定 第1類,第2類 第1種,第2種 局所排気装置 試験研究の業務は除外 作業主任者 区分、色 表示 ー 注意事項等 掲示 特化則 有規則 225 60 10 g/h A=150 W : 消費量（ｇ/h） A : 作業場の気積（最大150立方メートル） W＝3／2×A 第３種有機溶剤等 W＝2／5×A 第２種有機溶剤等 W＝1／15×A 第１種有機溶剤等 有機溶剤等の 許容消費量 消費する有機溶剤の区分 直ちに作業環境を改善する?保護具?健康診断他必要な措置 濃度平均が管理濃度を超える 第３管理区分 作業環境を改善する努力 濃度平均が 管理濃度以下 第２管理区分 継続的維持 95％以上の場所管理濃度以下 第１管理区分 講ずべき措置 作業場の状態 管理区分 給気式 ろ過式 送気マスク 空気呼吸器 自給式 酸素濃度18％未満でも有効 酸素濃度18％以上で使用 防じんマスク 防毒マスク RL3, RS3（捕集効率