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本学習指導案のポイント（高校教育指導課　指導主事　塩澤泰世） ?実社会との繋がりを重視し，生徒の日常生活の中での体験を生かした導入を行うことにより，興味?関心を高める工夫をしています。 ?「課題の設定」の場面において，生徒自身の課題としてとらえさせた後，生徒に実験方法を考えさせたり，データの分析を行わせたりすることにより，学習内容を定着させようとしているところが特徴的です。 生物基礎「交感神経のはたらきを調べる」学習指導案 広島県立福山葦陽高等学校 教諭　鳥尾健介 １ 実施日：平成27年11月６日（金）（３時間目：10時50分～11時40分（50分）） ２ 学年?学級：４年１組（12名） ３ 単元（題材）名：生物の体内環境の維持に関する探究活動 ４ 単元（題材）について （１）単元（題材）観 生物の体内環境の維持に関する学習活動と関連させながら，観察，実験などを通して，問題を見いだすための観察，仮説の設定，実験の計画，実験による検証，調査，実験データの分析?解釈など，生物学的に探究する方法を習得させるようにする。 （２）生徒観 ４年１組の生徒は在籍者14名のうち，12名が本時の科目を履修している。このうちの11名が常時登校している。この11名の中には，発達面や家庭的要因により中学までに長期欠席を経験している生徒が多いが，高校では学校の指導に従い，ほぼ全員が卒業後の進路を確保している。学力はまちまちであるが総じて低い。しかし身近なことに関連した学習内容には興味を示すことが多い。 （３）指導観 授業の内容によって学習意欲に差が出る生徒に対して，身近な現象と関連させたり，既有の知識と結びつけたりすることで主体的な学びを促したい。また，インパクトのある材料を与えて，課題発見?解決学習を主体的に取り組ませたい。 ５ 単元（題材）の目標 ①自律神経のはたらきを理解する。 ②実験を通して，問題を見いだすための観察，仮説の設定，実験の計画，実験による検証，調査，実験データの分析?解釈など，生物学的に探究する方法を体験する。 ６ 単元の評価規準 関心?意欲?態度 思考?判断 技能?表現 知識?理解 自律神経が実際にどのような変化をもたらすか主体的に理解しようとしている。 交感神経と副交感神経のはたらきの違いを判断できる。 実験の意味を理解し，得られたデータを適切に読み取ることができる。 交感神経と副交感神経が拮抗的に作用することを理解している。 ７ 指導と評価の計画（全３時間） 次 学習内容（時数） 評価 関 考 表 知 評価規準 評価方法 １ 自律神経の分布とはたらき （１時間） ○ ◎ 自律神経の分布について理解している。 発言内容 ２ 交感神経と副交感神経 （１時間） ○ ◎ 交感神経と副交感神経が拮抗的に作用することを理解している。 発言内容 ３ 交感神経のはたらきを調べる。（１時間?本時） ○ ◎ ◎ ○ 交感神経のはたらきを実感できている。 発言内容 行動観察 ８ 本時の展開 （１）本時の目標 辛み成分を用いて交感神経のはたらきを高め，その影響を調べることで，自律神経系のはたらきに関する理解を深める。 （２）観点別評価規準 交感神経のはたらきを実感できている。 （３）準備物 プロジェクター，ワサビ，クラッカー，ものさし，ワークシート （４）学習の展開 学習活動 指導上の留意事項 評価規準 評価方法 導入 ５分 ◎身近な体験を思い出し，その中に問題（課題）を発見する。 具体的には，集中力を高める方法を見つけたいと強く思う。 ◎今日は「～について勉強します。」のような授業の目標を敢えて言わない。 質問：車の免許を持っている人？ 質問：試験に一発で受かった人？ 勉強は集中力が必要。 　集中力を高める方法を探しましょう！ ◎身近な体験を思い出そうとしている。 発言内容 行動観察 展開35 分 ◎グループで集中力を高める方法を考える。 ◎実験によりワサビや唐辛子が集中力を高めることを確認する。 ◎ワサビや唐辛子によって集中力が高まったのは交感神経が作用したことによることを知る。 まずは自分たちだけで集中力を高める方法を考えてください。 ◎机を移動させ，グループを作る。 ◎プロジェクターでグループを示す。 ◎一人一つ以上のアイデアを出す。（３分） ◎プロジェクターで作業内容を示す。 各グループに一枚紙を渡し，メモを取らせる。 ◎グループで一番良いアイデアを一つ発表する。 発問：ワサビやものさしを使って集中力の高まりをチェックしたいのですが，どうすれば良いと思いますか。 ◎ワサビや唐辛子を摂取して落下するものさしに反応する速さを計測する。 ◎摂取前，直後，五分後で計測する。 ◎ワーク