用途地域の指定基準.doc

用途地域の指定のガイドライン （旧用途地域の指定基準） 平成２５年８月 大阪府都市整備部総合計画課 はじめに 近年、人口減少?超高齢化社会の進展、環境?エネルギー問題の深刻化、厳しい財政的制約など社会経済情勢が大きく変化し、都市は「市街地が拡大する時代」から「既成市街地の成熟の時代」に移行しつつあり、この新たな都市のありかたを前提とした都市構造の再構築が求められています。 そのため、これまでのように都市の拡張への対応に追われるのではなく、都市の中へと目を向けなおし、「都市の再生」を進める必要性が叫ばれており、国においてもこれを受け、都市再生特別措置法の制定、都市計画法及び建築基準法等において規制緩和やメニューの増強等の法整備が行われてきました。 他方、大阪府では、平成23年3月及び平成25年3月に改定した「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針（以下、「都市計画区域マスタープラン」という）」のなかで、大阪府が抱える課題（高齢化?少子化、産業の空洞化、緑の減少、都市防災等）を解決するため、にぎわい?活力、環境?景観、安全?安心の観点から、「土地利用の将来像」を設定し、国内外から多様な企業や人が集まる都市の形成、鉄道駅を中心とした集約?連携型都市構造の強化、みどり豊かで環境負荷の少ない都市?地域づくり、災害に強い都市?地域づくりの推進などを「都市づくりの基本方針」として掲げています。 今後、都市計画を運用していくにあたり、こうした大阪府を取り巻く動向を踏まえた総合的かつ計画的な土地利用に関する基本的な方針を定めることにより、魅力と活力ある大阪の実現を図ろうとするものであります。 都市計画の一つである用途地域は、地域の実情や課題等を勘案して市街地の将来像を明確化し、土地利用計画の具体化と将来像の実現を誘導するよう定めるものであります。 また、平成24年4月1日から「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律（第２次一括法）」の施行に伴い、住民に最も身近な行政主体である市町村に事務事業を優先的に配分し、市町村が地域における行政の自主的かつ総合的な実施の役割を担えるようにするため、都道府県の権限は市町村へ移譲されました。 今後は、都市の課題解決に、より一層資する土地利用の誘導を図るため、市町村においては、本ガイドラインを参考に、地域の実情を踏まえたより詳細な内容を規定するなど運用基準を策定し、市町村の都市計画に関する基本的な方針に位置付けられることが望ましいものと考えます。 また、市町村が用途地域を決定又は変更する際、本ガイドラインは都市計画法第19条第3項に基づき大阪府が協議を受ける又は同意を行う場合の判断基準となるものであり、一つの市町村の区域を超える広域的な見地や府が定める都市計画との適合を図る観点の考え方を示したものです。   Ⅰ．用途地域とその他の地域地区の基本的な考え方 目的 用途地域は、土地利用計画に基づき、地区の現状及び動向、具体的な事業計画、都市施設の整備状況、都市づくりに対する住民の意向等、地域の実情や課題等を勘案して市街地の将来像を明確化し、土地利用計画の具体化と将来像の実現を誘導するよう定めると共に、地域の環境の保全及び育成に努め、以って都市の健全な発展を図ることを目的として定めます。 また、用途地域の指定にあたっては、都市づくりに係る政策課題の解決への貢献という視点を常に持って、そのための積極的な活用を図るよう努めます。 なお、用途地域は、その地域を性格付ける最も基本的な都市計画であり、その他の地域地区や地区計画等の都市計画を適切に併用することにより、上記の誘導や貢献がより実効性の高いものとなることから、その積極的な活用に努めます。 基本となる計画 用途地域は、将来のあるべき土地利用の姿としての「都市計画区域マスタープラン」及び市町村の「総合計画」を基本とし、「市町村マスタープラン」に示された当該市街地の将来像を踏まえて定めます。 また、次に掲げる都市づくりに係る政策課題については、その課題解決に向けての計画、方針等が各々定められており、これらも踏まえて定めます。 （１）産業振興 世界をリードする大阪産業とするため、バイオ、環境?新エネルギー等の産業施設の立地環境を整備することにより、次世代産業の誘致?集積を図るとともに、これらを支えるものづくり産業の集積の維持?発展を図ることで、産業のポテンシャルを高めます。また、特に位置づけのあるような産業適地においては、地域の特性に応じて、良好な操業環境を維持?形成し、産業の立地や高度化を支援するこ