重症急性呼吸器症候群（SARS）-神戸市産業振興財団.docVIP

平成15年6月6日 重症急性呼吸器症候群（SARS）の神戸市内企業への影響調査報告について １　調査の目的 神戸市及び（財）神戸市産業振興財団では、神戸市内の事業者の方々への新型肺炎SARSによる事業への影響を把握するため市内の事業者５００社を対象に緊急にアンケート調査を実施しました。（有効回答数２６１社、有効回答率５２．２％） ２　調査方法 ?調査対象　　神戸市内企業　５００社（無作為抽出） ?調査時期　　平成１５年５月１６日（金）～５月２６日（月） ?調査手法　　往復はがきによる無記名アンケート調査 ?調査内容 （１）業種 （２）従業員数（パート?アルバイトの常勤含む）、昨年度従業者数 （３）資本金 （４）SARSによる影響の有無（ない場合は将来あるか、今後もないか） （５）事業への具体的な影響 　　　　　　①　海外従業員等の健康関連（引き上げた、引き上げなかった） 　　　　　　②　売上?受注減少　　 ③　売上?受注増加 　　　　　　④　商談等を中断?中止 ⑤　その他 ３　調査結果 （１）回答企業（図１?２、別添表１参照） （２）規模別影響 　　規模別には、大企業が37.5％（3社）、中小企業では25.7％（65社）が現在影響「ある」と回答している。 　　また、「将来影響がある」と回答した大企業は25％（2社）で、中小企業で37.9％（96社）となっている。（別添表６参照） （３）業種別影響 業種別には、貿易商社（53.3％）、運輸?通信業（40.0％）、旅館業（38.9％）、卸売業（36.4％）製造業（24.4％）、薬店（20.0％）が２割以上の企業が現在影響「あり」と回答し、サービス業（19.0％）、不動産業（16.7％）、小売業（15.4％）、建設業（7.7％）、飲食業（0％）がそれらに続いた。（図表３、別添表１?２参照） （４）事業への具体的な影響 （ア）現在影響が「ある」と回答した企業 「商談などの中止?中断」（13.0％）が最も多く、次いで、「売上?受注が減少」した企業が11.5％となっている。一方で「売上?受注が増加」した企業が0.4％ある。 従業員の健康関連では「従業員を引き上げ」（1.1％）で反対に「従業員は引き上げない」が2.3％あった。（複数回答）（図４、別添表３参照）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （イ）現在影響はないが「将来あると思われる」　 「売上?受注の減少」（16.1％）が最も多い。一方、「売上?受注が増加」するとした企業が1.1％ある。 「商談などの中止?中断」（6.1％）がこれに次ぐ。 従業員の健康関連では「従業員を引き上げ」（0.4％）で反対に「従業員は引き上げない」も同じく0.4％あった。（複数回答）（図５、別添表４参照）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 （５）コメント（別添表５参照） （ア）現在影響があると答えた企業のコメント 人の移動制限による事業への影響 ?中国、台湾への出張延期中止、自粛（貿易商社、卸売業、小売業、製造業） ?中国人職員の来日ビザがおりない（運輸?通信業） ?中国人従業員の10日間自宅待機（サービス業） ?マンスリーマンションへの中国人受け入れ制限（不動産業） 物流制限による事業への影響 ?中国、台湾からの「取扱商品の輸入中止?減少」(貿易商社、卸売業、小売業、運輸?通信業、製造業） ?海外からの原料が仕入れできない（製造業） ?納期の遅れ（卸売業、小売業、製造業、貿易?商社業） 　　　　?中国食品輸入に対する衛生面（卸売業、小売業） ?書類?小包の取り扱いに時間がかかる（運輸?通信業） その他 　　　　?予約の取り消し（旅館業） （イ）現在はないが、今後想定される影響 ?中国、台湾への出張延期中止、自粛（貿易商社、卸売業、製造業） ?中国、台湾からの「取扱商品の輸入中止減少」(貿易商社、卸売業、小売業、運輸?通信業、製造業) ?海外からの原料が仕入れできない（製造業） ?中国、台湾での生産減少（卸売業、製造業） ?乗客数の減少（運輸?通信業） ?関西方面にSARS患者が出るかもしれない。（小売業） ?業務上衛生管理を一層強化する必要がある。（その他） ?観光地の為アジアの旅行者がくれば不安である。（飲食業） ?マスク消毒薬等の売上アップ（薬店） 　　　　?SARSを心配して受診が増える（サービス業） 　　　　?中国,台湾からの旅行客の減少（旅館業） 　　　　?農産物輸入減少になれば日本の農業に短期プラスとなる（製造業） ４　まとめ ＳＡＲＳがマスコ