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防火木材の品質管理 誌誌名名 木材保存 = Wood preservation IISSSSNN 0 879 55 著著者者 菊地, 伸一 巻巻//号号 38巻1号 掲掲載載ペペーージジ p. -6 発発行行年年月月 01 年1月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波事務所 Ts ukuba Office, Ag riculture, Forestry and Fis he ries Research Council Secretariat 木材保存 (WoodPreservation)38(l)，2 -6(2012) 4II1II解説 a聞 V 防火木材の品質管理 菊地伸 * い。しかしながら，防火木材は，保存処理材に係 はじめに る]ASやAQのような品質を認証する制度が確 建築物は用途や規模に応じて舗えるべき防耐火 されていない。最近になって防火木材の性能不 性能が決められていて，壁や柱等の構造部には耐 足が指摘される事例などが見られるようになり， 火構造や防火構造等，窓や戸には防火設備等，内 今後利用を進める上では品賞に対する信頼性を 装には不燃材料や準不燃材料等を使用することが めることカf必、5頁であるO 求められているO これらの構造や材料，には， そこで，本稿では防火木材の性能評舗を巡る状 交通大臣が告示で、示しているもの(例示仕様)と， 況および品質管理に関する課題を取り上げた。な 例示仕様に当てはまらず個別の申請に基づいて関 お，不燃木材 i事不燃木材，難燃木材をここでは 土交通大臣が認定するもの(大臣認定)とがあるO 防火木材と総称した。 大臣認定されているものは平成23年3月時点で 1.大臣認定厳格化の概要 2万件を超えており (http://www.mlit.go.jp/ jutakukentiku/build/register.htmI)，その内訳は 表1に示すように，平成19年，耐火構造や不燃 構造関係が約11，300件，防火設備等が約2，700件， 材料の大臣認定に係る性能評価試験において不正 防火材料関係が約6，900件となっている。 な受験が行われていたことが判明した。その後行 大臣認定2万件のうち，約13，000件は平成12年 われた国土交通省によるすべての大臣認定に対ーす に性能評価方法が変更されて以降の約10年間のも る自主調査においても，申請仕様と異なる試験体 のである。この間の木構造や木質材料にとっての による受験，大臣認定仕様と異なる仕様で、の販売 大きな変化として，木造の耐火構造と不燃木材が 等の不適切な事例があることが明らかになった。 実現したことがあげられるO このうち，不燃木材 このことを受け，国土交通省の諮問機関である社 は駅舎，空港ターミナルピル，ショッピングモー 会資本整備審議会建築分科会基本制度部会に再発 ル， レストランなど多様な建築物の内装での使用 防止策を検討ーするための防酎火認定小委員会(委 例が増えている。また 公共建築物の内装木質化