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平成２３年度 事業原簿（ファクトシート） 作 成 日：平成２３年４月１日作成 更新 時期：平成２４年５月 現在 制度?施策名称 健康安心イノベーションプログラム 事 業 名 称 がん細胞選択的な非侵襲治療機器の基盤技 ＰＪコード：Ｐ１００３０ 術開発 推 進 部 バイオテクノロジー?医療技術部 広範囲に浸潤するがんや再発がん等に対し、高い有効性が示されてい る中性子捕捉療法に用いる小型?高出力直線加速装置に係る陽子線加速 技術を確立する。具体的には、下記の開発を行う。 １）中性子捕捉療法用病院併設型小型直線加速器の研究開発 病院内に併設して運用可能で、かつＢＮＣＴ実施に十分な中性子を発 事 業 概 要 生させるための小型直線陽子線加速装置の製作を行う。 ２）中性子捕捉療法用陽子線加速器システムの検証 また、中性子発生ターゲットのシミュレーションと検証を行う。さら に、治療計画システムの研究開発、患者位置制御技術の基盤技術の研究 開発を実施する。一方、中性子を発生させるためのターゲットについて は、液体リチウムの可能性についても検討する。 事業期間：平成２２年度～平成２４年度 契約等種別：委託 勘定区分：一般勘定 ［単位：百万円］ 事 業 規 模 Ｈ２３年度 Ｈ２４年度 合計 （実績） （実績） 予算額 450 50 500 執行額 450 50 500 １．事業の必要性 現在まで我が国におけるがんの治療法は、開腹手術などに代表される外科的治療が中心とな っている。しかし、より患者の QOL を向上させ、早期の社会復帰を実現するためには、患者 への侵襲性が低く、入院期間が短い治療技術の確立が緊急の課題となっている。 こうしたなか、患者への身体的負担が少なく臓器機能を温存しやすい放射線治療の一層の普 及が求められている。特に、分散して出現したがん等、従来技術では治療が困難とされてきた がんに対し、高い治療効果を示す中性子捕捉療法は、次世代放射線治療技術として期待されて いる。当該技術の普及を促進することは、効率的ながん治療法を国民に提供する上で、非常に 重要である。 中性子捕捉療法は、がんに集積させたホウ素薬剤に中性子線を照射することでがん細胞のみ を破壊する治療法である。Ｘ線等の他の放射線治療が主に局所に留まるがんを対象とするのに 対し、中性子捕捉療法は、広範囲に浸潤するがんや再発がん等に対して高い有効性を示すとい われている。 しかし現在、この治療に用いる中性子線は原子炉等の大規模施設で発生させたものを用いて おり、臨床現場に設置することが難しいのが現状である。中性子捕捉治療の一般への普及を図 るには、加速装置を用いた本治療法を実現し、施設?システムの小型化?低価格化が必要であ る。 また、この事業で開発する治療機器