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Ｊ－ＰＡＲＣホームページ　　http://j-parc.jp 発行元：日本原子力研究開発機構?高エネルギー加速器研究機構 Ｊ?ＰＡＲＣセンター 〒３１９-１１９５　茨城県東海村大字白方２-４　Tel : ０２９-２８４-４５７８ Topics １.「奇妙な粒子」が原子核の荷電対称性を破る現象を発見（11 月 25 日、プレス発表） 　 ～ハドロン実験施設の国際共同実験 E13 ～ 　東北大学、高エネルギー加速器研究機構（KEK）、日本原 子力研究開発機構（JAEA）を中心とする国際研究グルー プは、ハドロン実験施設の K1.8 ビームラインで実施した E13 実験で、原子核に「奇妙な粒子」と呼ばれるストレンジ クォーク（s）をもつラムダ粒子（Λ）を加えることで、原子 核のもつ荷電対称性という基本的な特性が大きく崩れる ことを発見しました。荷電対称性とは、三重水素（3Ｈ）とヘ リウム３（3He）のように原子核の陽子の数と中性子の数が p n 入れ替わった原子核（鏡像核）は、質量や構造がもとの原子 核と同じになるという性質です。この発見は、ラムダ粒子 と陽子や中性子の間に働く力の解明にせまる重要な成果 で、専門誌 Physical Review Letters（2015 年 11 月 24 日出版）に掲載され、Editors’Suggestion（注目論文） に選ばれました。 3H と 3He に、それぞれラムダ粒子を入れると、基底状態と 励起状態の質量差が大きく異なってしまうことが分かりました。 ２. KEK-TRIUMF が分室設置に関する協定を締結（12 月 4 日、在日カナダ大使館） 　KEK とカナダ?トライアンフ研究所（TRIUMF）はこれまで、協力協定を 結 び、素 粒 子 物 理 や 物 質 科 学 な ど の 分 野 で 共 同 研 究 を 行 っ て き ま し た。 J-PARC においても、ニュートリノ研究やミュオン粒子を使った物質科学?基 礎物理研究などに、TRIUMF の研究者が積極的に参画しています。この度、 共同研究の更なる促進に必要な支援を行う分室を相互に設置するための協 定を締結し、4 日にカナダ大使館において、両機関の長による協定署名式が 執り行われました。署名式には、齊藤直人 J-PARC センター長も同席し、関 係者と J-PARC を使った研究を引き続き推進していくことを確認しました。 署名式に参加した関係者 3. 10th Asia-Oceania Neutron Scattering Facility Directors Meeting, in conjunction the 15th AONSA Executive Committee Meeting（12 月 3-4 日、東京大学物性研究所?東海村） 　アジア?オセアニア中性子散乱協会（AONSA）の加盟国?地域の中性子源 施設関係者による会議が開催されました。施設長会議では、各施設の現状や 利用状況などが報告され、J-PARC からは、金谷利治物質生命科学ディビ ジョン長が、最新の成果や中性子源の状況などを報告しました。また、理事 会（EC）で は 各 国 の 中 性 子 コ ミ ュ ニ テ ィ の 現 状 報 告 が あ り、AONSA Young Research Fellowship に選ばれた 3 名の研究者のうち 1 名を J-PARC で受け入れること、EC の次期副会長に KEK 物構研所長の山田 和芳氏の就任が決定されました。 AONSA EC での記念写真 ４. The 7th AONSA Neutron School/The 3rd MLF Schoo（l 12/1-5、J-PARC センター） 　物質?生命科学実験施設（MLF）では、12 月 1 日－5 日にかけて、第 7 回 AONSA 中性子スクールおよび第 3 回 MLF スクールが同時開催で実施さ れました。スクールは、アジア?オセアニア地域の大学院生などを対象にした もので 41 名（33 名が外国籍）の参加者があり、MLF で行われるスクール への期待の大きさが伺えました。期間中、中性子科学やミュオン科学などに 関する講義、実習、成果発表が行われ、参加者の活発な議論が見られました。 データ解析中の様子（BL03「iBIX」） ５. 加速器運転計画 　1 月の運転計画は、次のとおりです。なお、機器の調整状況により変更になる場合があります。 1月 日 月火水木金土 12 3 45 678 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 ※この度は、MLF の中性子標的の不具合による利用運転の一時停止によ り、