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平成２６年度鉱山保安監督指導方針 平成２６年４月１日 中部近畿産業保安監督部 近 畿 支 部 平成２６年度は、第１２次鉱業労働災害防止計画（平成２５年度から２９年度）の ２年目です。本計画の内容も踏まえ、人命尊重を基本理念とし、鉱山災害や鉱害の未 然防止に向けて、当支部の今年度の取組を「平成２６年度鉱山保安監督指導方針」と して取りまとめました。 災害発生状況を顧みると、全国では平成２５年の罹災者数が２６名と前年から５名 増加しましたが、当支部管内でも４名の罹災者が発生し、前年から１名増加しました。 更に本年１月にも災害が発生し、平成２４年９月から１年半の間に１０件の災害が発 生するという、当支部管内では、近年、例の無い極めて憂慮すべき事態となりました。 （内１件は、鉱害防止事業を実施している休止鉱山） この１年半の間に当支部管内で発生した１０件の災害のうち、４件については、運 搬装置のため（コンベアのため）による災害であり、内３件は、コンベアの運転中に 発生しています。これら３件のコンベアによる災害の原因は、罹災者が、運転中にコ ンベアの調整又は掃除を行った、本人の不注意（過失）によるもので、ヒューマンエ ラーに起因するものです。 これら災害を防止するためには、各鉱山の保安水準を継続的に向上させることがで きるよう、鉱山ごとに、鉱山保安マネジメントシステムの構築と有効性の向上を図る とともに、ヒューマンエラーを考慮した対策の強化が必要です。 鉱害関係については、当支部管内では発生していなかったものの、他管内において は、短時間の記録的な集中豪雨により、坑廃水処理施設への導水管が破損等したこと に伴い、未処理坑廃水の河川への流出事故が複数発生しており、あらかじめ坑廃水処 理に係る施設において豪雨等対策を講じておく必要があります。 記 Ⅰ 災害減少目標 第１２次鉱業労働災害防止計画と相まって、鉱山災害を撲滅させることを目標 とします。 Ⅱ 平成２６年度における重点事項 当支部は、次の重点事項を定め監督指導を実施します。 １．自主保安体制の確立 （１）鉱山保安マネジメントシステムの構築と有効性の向上を図るため、鉱業権者等 に対し、地区鉱山保安部会等の場を活用し、「鉱山保安マネジメントシステムの 構築と有効化のためのガイドブック」（以下「ガイドブック」という。）、その構 築に向けた優良事例等の情報について提供を行います。 また、各鉱山に対し、当支部が実施する保安検査において、各鉱山の取組状況 を把握しつつ、「鉱山保安マネジメントシステムの構築と有効性向上に向けた手 引書」（以下「手引書」という。）のチェックリストによる相互確認を行い、そ の結果に基づき、手引書、ガイドブック等により、今後の具体的な取組方法の指 導を行います。 - 1 - （２）保安に対する取組が優良と認められる鉱山については、鉱山保安表彰制度の保 安優良鉱山として表彰することに加え、鉱山保安マネジメントシステムの構築と有効 化を推進している鉱山については、特別功労の部に「鉱山（鉱山マネジメントシステ ムに係るもの）」を追加し、適否を判断した上で表彰します。 一方、取組が不十分な鉱山については、自主保安活動の取組強化を徹底して指 導します。 ２．災害防止対策 （１）当支部又は全国的に災害発生頻度の高い「墜落のため」、「運搬装置のため」（コ ンベアのため）及び「取扱中の器材鉱物等のため」について、保安検査時、リス クアセスメントを徹底して行い、不安全な状態及び行動を特定し、必要な措置を 講ずるよう、災害防止に係る優良事例、「鉱山災害防止のためのガイドブック」 等の情報提供とともに、指導を行います。 また、発生頻度が高い災害の多くは、ヒュ