青税退职金.doc

PAGE  PAGE 14 退職金 田添　正寿 退職金の性格 功績報奨説?????従業員の功績に対する報奨 生活保障説?????退職後の生活の安定を図るために支給されるもの 賃金後払い説?????そのつど支払われるべき賃金が蓄積されて退職時にまとめて支給されるもの 労務管理説?????従業員の採用対策、定着対策、長期勤続促進のために設置されている 昨今の退職金制度事情、問題点 定年退職者急増時代 　　　　　　　　↓ 　　　　退職金倒産の可能性　 年功序列賃金による退職金債務の増大 　　　　　　　　↓ 　　　　成果主義?貢献度反映型退職金制度へ 労働市場の流動化 　　　　　　　　↓ 　　　　従来型退職金の長期勤続優遇のしくみから401Kのようなポータビリティー性のある制度へ 退職金の原資確保難 　　　　　　　　↓ 　　　不景気による運用悪化＝厚生年金基金等の解散 会計基準の変化 　　　　　　　　↓ 　　　2001年3月期決算から導入された退職給付会計＝退職給付債務の表示 退職金に関する法律改正等 　　　　　　　　↓ 　　　適格退職金制度の廃止?確定給付企業年金法および確定拠出年金法の制定 企業組織再編 　　　　　　　　　　↓ 　　　　　MA、合併、会社分割などに対応できる退職金制度への必要性 退職金制度の種類　 （１）退職金制度の分類 1.支払による分類 退職一時金制度 従業員が退職した後に退職金を一時金で支払うもの ①基本給連動型 ②別テーブル方式 ③定額方式 ④点数方式（ポイント制） 　　①の基本給連動型（賃金リンク型）が約7割 　　　　②～④の賃金非連動型が約3割　　　　　　　　＊資料A 退職（企業）年金制度 従業員が退職後に年金で退職金を受け取るもの ①税制適格退職年金 ②厚生年金基金 ③確定給付企業年金 ④企業型確定拠出年金　　　　　　　　　　　　 2.原資確保による分類 社内積立型 社内積立型とは、退職金の支給原資を社内に積立てる方式 社外積立型 　　社外積立型とは、退職金の支給原資を社外に??立てる方式 ①適格退職年金 ②厚生年金基金 ③確定給付企業年金 ④企業型確定拠出年金 ⑤中小企業退職金共済 ⑥特定退職金共済 基本給連動型退職金 基本給連動型退職金とは、退職時の基本給に、勤続年数に応じて定めた支給係数と退職事由係数を乗じて算出する退職金制度 「退職時の基本給×支給係数×退職事由係数」　　　　　　＊資料B メリット 勤続年数が長くなるほど退職金の金額も高くなるため、従業員の長期定着を図る効果を持つ 退職金額の算出が簡便 　　　　　デメリット 従業員の高齢化に伴って、企業は膨大な退職金原資を準備しなければならない 在職中の功績や企業への貢献度が退職金にほとんど反映されない 別テーブル方式退職金 　　　別テーブル方式退職金制度とは、退職金算定基礎額を定めた独自のテーブルに勤続年数などを乗じて退職一時金を算出する方式 別テーブル方式の退職金制度の種類 1.基本給テーブル凍結型 　　ある時点で、退職金の算定基礎となる賃金表（基本給テーブル）の書換を凍 結するもの 2.第二基本給型 退職金算定のために基本給を分割し、退職金算定の基礎となる基本給テーブルを別に作成するもの 3.新規テーブル作成型 新規に退職金算定基礎額テーブルを作成するもの メリット ?基本給連動型退職金制度の年功的要素を払拭することができる ?退職金原資の膨張を回避することができる デメリット 合理的で納得のいくものでなければ、不公平となる 定額方式退職金制度 勤続年数に応じて、定額の退職金を支払う制度で、勤続年数別の退職金支給額表に基づいて退職金を支給する制度 メリット 退職金支給額表によって退職金の支給額が把握できるため、従業員に分かりやすい 退職金原資との比較が容易にできる 退職金の管理がしやすい 　　　　　　　デメリット 長く勤めた者ほど、多くの退職金を受け取ることができるため、個人の業績や企業への貢献度が反映されない。　　　　　　　＊資料A ポイント制退職金制度 ポイント制退職金制度とは、退職金の算定基礎を賃金から引き離し、算定基礎に一定のルールによってあらかじめ定められたポイント（点数）と、ポイント単価を用いて退職金を算定する退職制度　　　　　　（後述） 社外積立型退職一時金制度 ?中退共制度 ?特退金制度 ?小規模企業共済　　　　　　　　　　　　　　　 企業年金制度 ?適格退職年金 ?.厚生年金基金 ?.確定給付企業年金 ?.企業型確定拠出年金 選択型退職金制度 　　選択型退職金制度とは、退職金前払い制（月額給与や賞与等で現金給付する）か退職後給付かなどの選択ができる制度（退職一時金や企業型確定拠出年金などの企業年金を選択で