宋代恩荫制度.pdfVIP

KURENAI : Kyoto University Research Information Repository Title 宋代の恩蔭制度 (創立五十周年記念論集) Author(s) 梅原, 郁 Citation 東方學報, 52: 501-536 Issue Date 1980-03-15 URL /2433/66579 Rights Type Departmental Bulletin Paper Textversion publisher Kyoto University 僚制が成立した宋代でも?唐の恩蔭制は必ずしも完全には崩壊せずむしろ新しい事態に即鷹した形で再編成されてゆくこと階級を形成するに預って力があった?唐中期から五代と長い紅合壁草の時代を通った後科畢割を軸とした君主猶裁文官官が正七品上に任ぜられるのにはじまってこまか-作られ東部で賓施される身言書判の鎗選試験と相倹って牢固とした支配はその大部分が?膏梁の家とか世宵の家と総柄される世襲の特権階級で占められていた?そこでは佳子の規定も一品官の子優先する恩蔭制度が?時を同じ-して整備されたということはどのような意味を持つのであろうか?力を試験によって公平に評債しょうとする精碑が横たわっている?これといわば正反射の個人の才能よりも父租の既得櫓がなった朱において皇帝を頂鮎とした位職階を輿えられる制度である?ひるがえって隔唐あわせて三百年をこえる長い試行期間をへた後?新しい全図統一王朝と恩蔭は佳子蔭子?門蔭などさまざまに呼ばれるが?要するに主として父租の官職の高下によって?子孫や親展が自動的に官 魂晋以降の?上品に塞門な-?下品に世族なしといわれた九品官人法時代はいうまでもな-?唐代にあっても要途の官僚宋代はそれまでに例をみなかったほど思蔭制度が整備された時代であったというとあるいは意外に思われるかも知れない? 宋代の恩蔭制度 宋 代 はじ の恩蔭制度 めに 亘 大な官僚鮭制を作-あげる骨子となった科畢制度は?少-ともその基本に?個人の能 梅 原 那 になり歳出は限-な-滑大し?閥家の長計ではないと論じている?たて?住子が宋代ほど無暗に興えられた時代はな-?それは倖進の門を開-だけにとどまらず?民力を轟して冗官を養うことその周遠?(それ以前の寄緑官を括弧で附するにとどめた?なお寄緑官の内容やその他の官制上の用語については?拙稿?宋代の寄疎官とれた?ただこれによっても恩蔭制度の葉栗は?それほど大きな内容の襲動がないため?本稿では元豊以後の史料については意味しかない?なお?第六代皇帝耐宗の元豊三年(一 『 東方学報』京都四十八)を御参照いただければ幸甚である?たい?従って恩蔭による遷官韓官あるいは昇進という場合も?この寄練官のランクをあげた-スライドさせた-するだけの系である等級競俸に近似した位階であるから?行論中位階と書いてある時は常に賓職のない寄線官を指すと考えていただきえず前者を蔭補または任子と呼んでお-?ところで?恩蔭で問題となる官の大部分は寄練官?つま-現在の公務員の給興鮭しくそれを興えられる場合と既に官位を持っていた