电机子反作用.doc

PAGE  PAGE 78 （５）電機子反作用 　三相同期発電機の電機子巻線は，三相誘導電動機の固定子巻線と同様に三相巻線が施されている。これに三相交流が流れると電機子電流による電機子起磁力Fａが生じ，その合成起磁力は，同期速度で，相順に回転する回転起磁力となる。このことは三相誘導電動機が回転磁界を発生するのと全く同じである。 　この回転起磁力が磁極とともに同期速度 N０で，同じ方向に回転するので，直接に直流界磁起磁力Fｆ（主磁束）に影響を及ぼす。これが電機子反作用（armature reaction ）である。その結果，発電機端子電圧の変動が大きくなったりする。 　このような電機子反作用の影響は，電流の大きさのほかに負荷の力率によっても著しく違ってくる。それで，力率と電機子反作用の関連性をつぎに調べてみる。 （ａ）横軸反作用（quadrature reaction）　 　発電機の誘導起電力 E０ と電流 I が同位相のとき（φ=0で，力率cosφ=1のとき）には，電機子導体が磁極の中央を通過するとき起電力が最大であるから，図3.35(a)のように極軸の位置において，電流も同時に最大となる。電機子電流分布は図示のようになる。したがって，電機子起磁力 Fａ は磁極ＮＳの中間で生じる（界磁起磁力Fｆと直交する）。すなわち磁極の回転方向に対して，磁極の前端を弱め，後端を強めてギャップの磁束分布を歪ませるように作用する。これを横軸反作用または交さ磁化作用（cross magnetization）という。 図3.34　電機子反作用 （ｂ）直軸反作用（direct reaction）　 　電機子電流 I が誘導起電力 E０ から 90? 遅れているとき（φ=90°，遅れ力率 cosφ=0 のとき）には，図(b)のように起電力が最大になる時刻（極軸の位置）から 90? 遅れた時刻に，その点のコイルの電流が最大になる。 　したがって，電流分布と磁極との関係は図示のようになり，電機子起磁力 Fａ は界磁起磁力 Fｆ とちょうど反対方向に作用し，直接に界磁磁束を減少させるように働き，電圧低下を大きくする。このような作用を直軸反作用または減磁作用（demagnetization）という。 （ｃ）磁化作用（magnetization）　 　電機子電流 I が誘導起電力 E０ から 90?進んでいるとき（φ=90°，進み力率 cosφ=0 のとき）には，図(c)のように，起電力が最大となる時刻（極軸の位置）よりも 90?進んだ時刻に，その点のコイルの電流が最大になる。 　図示のように，電機子起磁力 Fａ と界磁起磁力 Fｆ は同一方向に作用し，界磁磁束を増加させる作用がある。これを磁化作用または増磁作用という。 例題３　回転界磁形同期発電機において，電機子電流が誘導起電力より位相が90°遅れている場合について，つぎの問に答えよ。（二級） 　(1)電機子電流が最大になるのは，導体の位置がどのようなときか。 　(2)電機子起磁力が界磁の磁束に最も強く作用する位置は，どのようなときか。 　(3)電機子反作用は，励磁作用を行うか，それとも減磁作用を行うか。 解答　（５）節（ｂ）項より，(1)磁極から90°遅れた位置，(2)電流の最大値が中性軸の位置にあるとき，(3)減磁作用 （６）等価回路とベクトル図 （ａ）電機子反作用リアクタンス　 　電機子電流による磁束で，界磁磁束に作用するものが電機子反作用である。電機子反作用は，遅れ電流のとき減磁作用をして起電力を減少させ，進み電流のとき増磁作用をして起電力を増加させる。したがって，負荷時には誘導起電力E０そのものが変動することになる。 　現象面では，このように磁束の増減をきたすのであるが，理論的な取扱い方としては，負荷時にも無負荷誘導起電力が存在し，磁束の増減による誘導起電力の変動分は，リアクタンス xａ による電圧降下（jxａI）として取り扱う方が簡明である。このように考えたときのxａを電機子反作用リアクタンスという。 （ｂ）電機子漏れリアクタンス 　一方，電機子電流によって生じる磁束のうち電機子巻線と鎖交するだけで，界磁磁束に影響を与えない磁束がある。これを漏れ磁束という。たとえば，スロット漏れ磁束，歯端漏れ磁束，巻線端漏れ磁束などである。この漏れ磁束が電機子巻線と鎖交して逆起電力が発生する。この作用をリアクタンスで表し，漏れリアクタンスという。 （ｃ）等価回路とベクトル図 　界磁電流が一定のとき，電機子誘導起電力は常に一定で，電機子電流 I の変動に伴う端子電圧（相電圧）V の変動はすべて同期インピーダンス Zｓ による電圧降下 ZｓI であると考えれば，同期機の電機子１相の等価回路は