品質工学 とは何か.PDF

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 品質工学 とは何か 第三版 ＊ ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 未然防止 は難しくない ！ 見えない品質を設計する ！ 品質工学（タグチメソッド）の基本思想 のっぽ技研 長谷部光雄 目 次 1. なぜ今、品質工学が注目されるのか 4 1-1 時間の壁に直面する日本のモノづくり 4 1-2 製品開発の役割分担 5 1-3 設計時には見えない不具合問題 5 1-4 重要なのは設計での未然防止 6 2. 見えない品質の評価は、こうやって実施する 7 2-1 開発中の新製品は、品質が改善されているか？ 7 2-2 長時間で多数のデータが不可避な理由 8 2-3 データ数に対する誤解 8 2-4 極端な条件の方が、データばらつきは少ない 9 3.未然防止の本質は、「問題の発生しにくさ」を設計すること ... 10 3-1 時間の壁とは、複雑さに起因する 10 3-2 設計者が欲しい情報は、「問題の発生しにくさ」 11 3-3 「問題の発生しにくさ」とは「安定している」こと 12 3-4 安定性なら容易に測定 できる 12 3-5 いじめれば（実力が）分かる 13 4. 安定性の評価を、具体的に実施してみる 14 4-1 コピーマシンの用紙トラブルは予測できる？ 14 4-2 紙送り時間のばらつきに注目 15 4-3 比較評価の土俵は… 16 4-4 結果 16 4-5 認定でなく査定が必要 17 5. まとめ 18 2 はじめに 未然防止は難しくない ！ 低 価 格 を目 玉 とした韓 国 や中 国 の製 品 を目 にすると、40～50 年 前の日 本 製品 に対して言われた「安かろう悪かろう」という言 葉 が思い出 される。 そんな状 況 で、しばらく放 置 されてきた重 要 な課 題 が、再 び注 目され始めた。高 品質であると思って量産を始めた新製品が、予 想もしなかった不具合問題を引き起こす 「想定外問題」である。そ の未然防止の方法はあるのだろうか。 きちんと品 質 が管 理 されている工 程 でも、不 良 率 がなかなか下 がらない。多品種 少量生産 の工 程 で段取り替えを行うと、予想外 のトラブルで、条件 がなかなか確定出来ない。または、市場に出荷 した製品で思わぬ故障や事故が起 き、リコールの発生 が止まらな い。よく耳にする事態 だ。 バブル崩壊後 の 20 年間、われ