松戸市立博物馆年报第.PDFVIP

はじめ に 　平成24年度の当館の活動についてご報告させていただきます。 　まず、平成24年３月に、関根孝夫館長が退任されました。関根先生は、東海大学奉職 以前に松戸市教育委員会にお勤めで、また、松戸市文化財審議会委員として、長年、松 戸市の文化財保護に携わってこられました。さらには、博物館の設立に最初から委員 として関与され、今日の博物館を作り上げてこられました。館長として４年間という 短い間でしたが、館のためにご尽力いただきましたことを感謝いたしますとともに、 今後ともさらなるご指導・ご鞭撻をお願いする次第です。 　次に、展示ですが、当館では、常設展示のほかに、企画展、館蔵資料展、学習資料展な どを行っています。秋に企画展として「東日本の古墳と渡来文化」を開催しました。こ の展覧会は、市内の行人台遺跡出土の渡来系遺物に焦点を当て、その意義を明らかに しようとしたものです。期間中、初めての試みとして、シンポジウム「東日本の古墳と 渡来文化」を開催し、市内外の多くの方にご参加いただきました。また、期間中の土・ 日・祝日には展示解説会を催しました。さらに、この展覧会のキャラクターとしてコ シッキーが誕生し、クリアファイルを製作いたしました。 　館蔵錦絵展「初夏の江戸名所」では、歌川広重の「名所江戸百景」のうちから30点を 展示しました。館蔵資料展「ガンダーラ」では、当館の所蔵するガンダーラ関係資料 を、15年ぶりにまとめて展示いたしました。いずれも多くの方にご覧いただき、好評 を博しました。学習資料展「昔のくらし探検」は、昨年度も市内外の多くの小学校の授 業に活用して頂きました。 　資料の収集では、錦絵３件を購入したほか、益山澄子氏から縄文土器１点をご寄贈 いただきました。ご厚意に感謝致しますとともに、貴重な資料として末永く保存し、 市民の皆様に公開していきたいと存じます。 　また、各種の講演会、講座、体験学習を実施してまいりましたが、市民の皆様の学習 意欲にこたえられるように今後とも努力してまいります。 　なお、当館では、松戸市史編さん事業も行っています。現在、『松戸市史　上巻』の改 訂版刊行に向けて、鋭意編集作業中です。 　さて、昨年度も、「博物館友の会」をはじめ、多くの皆様のご支援・ご協力を賜り、厚 く御礼申し上げます。今年は市制70周年と同時に、博物館創立20周年を迎えました。 東日本大震災後、相変わらず厳しい状況ではありますが、市民の皆様に愛される博物 館を目指して努力する所存ですので、ご支援・ご協力のほどよろしくお願い申し上げ ます。 　　　平成25年８月31日 松戸市立博物館 松戸市立博物館年報　第20号 Ⅰ　沿　革………………………………………………………………………………………………………… 3　 Ⅱ　施設の概要…………………………………………………………………………………………………… 5　 Ⅲ　事業の概要…………………………………………………………………………………………………… 6　 　１　常設展示 　　⑴総合展示 　　⑵主題展示 　　⑶野外展示 　　⑷映像展示 　２　資料・企画展示…………………………………………………………………………………………… 9　 　　⑴館蔵錦絵展「初夏の江戸名所」 　　⑵館蔵資料展「ガンダーラ」 　　⑶企画展「東日本の古墳と渡来文化−海を越える人とモノ−」 　　⑷学習資料展「昔のくらし探検」 　　⑸エントランス展示 　３　学習支援……………………………………………………………………………………………………18 　　⑴講演会 　　⑵講座 　　⑶体験学習 　　⑷映像シアター・プレイルーム 　　⑸館内公開 　　⑹ガイドツアー（常設展示解説） 　　⑺情報提供 　　⑻博物館実習 　　⑼教員・生徒の職場勤労体験の受け入れ 　４　調査・研究…………………………………………………………………………………………………