平成26年度戦略的基盘技术高度化支援业.PDF

平成２６年度戦略的基盤技術高度化支援事業 「生体適合性プラスチック材料を用いた革新的医療用縫合針の研究開発」 研究開発成果等報告書 平成２７年 ３月 委託者 関東経済産業局 委託先 一般財団法人燕三条地場産業振興センター 1 目 次 第１章研究開発の概要 １－１ 研究開発の背景・研究目的及び目標 １－２ 研究体制 （研究組織・管理体制、研究者氏名、協力者） １－３ 成果概要 １－４ 当該研究開発の連絡窓口 第２章 本論－（１） 2－1 生体適合性プラスチック針の製品デザイン 2－1－1 イノベーティブデザインの開発 2－1－2 生体適合性プラスチック材料の開発 2－2 生体適合性プラスチックの射出成形技術の開発 2－2－1 生体適合性プラスチックの成形シミュレーション 2－2－2 成形金型の開発 2－2－3 試作縫合針の製作および検証 2－3 成形品評価 2－3－1 プラスチック針の特性評価 2－3－2 信頼性評価 2－4 プラスチック針の製品化技術の開発 2－4－1 薬事法を考慮した製造ラインの検討 2－4－2 薬事申請を考慮した上市モデルの検討 最終章 全体総括 2 第1 章 研究開発の概要 ケイセイエンジニアリング株式会社 常務取締役 プロジェクトリーダー 新井 茂鉄 １－１ 研究開発の背景・研究目的及び目標 1-1-1 研究開発の背景 従来の縫合針では、正確な湾曲を再現できない。しかしながら、プラスチッ ク針による製造技術を確立することで、正確な湾曲、先端後端形状を成形する ことができる革新的技術となる。これにより、例えば、医師が縫合する際、針 引き抜き時の針先端位置が、医師の感覚とは異なる位置で引き抜かれるような 「縫合時の違和感」を解消することができる。 ・ 国内外での類似特許について 本研究開発技術について、国内外の類似特許は存在しない. ※ 中小ものづくり高度化法及び中小ものづくり高度化指針 に基づく「研究背景」、「研究目的及び目標」等を記載 ※ 当初の目的及び目標に対しての実施結果等を記載 図1－1－1 研究開発の背景 3 1－1－2 研究目的及び目標 （１）生体適合性プラスチック針の製品デザイン a.革新的なデザインの開発 以下の３種縫合針の開発に挑戦し、新たな価値（商品力）を持った製品デザイン 開発を完成させる。 ①手差し防止縫合針 ②偏芯縫合針 ③中縫用生体適合性針 開発するプラスチック針は、以下の革新的メリットを有する事。  コスト面：  従来金属針50 円 → プラスチック縫合針10 円以下  手術手技：  中縫い固定に使える。  プラスチックゴミとして、糸針共に捨てる事が出来る。  材料に生体適合性プラスチックを選択した場合、生体内で一定期間機能を 果たした後、吸収される。  プラスチック針と糸との結合が容易（ボンディング）。 →