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回転球殻対流 〜天体内部流体運動の基礎として 京都大学数理解析研究所 竹広 真一 GFD セミナー2012年夏「天体内部の流体力学」 平成24年8月20 日 @ 休暇村支笏湖 目次 ● 観測される天体表面の流れ – 木星・土星・天王星・海王星・太陽（・地球中心核） ● 回転球殻対流問題の定式化 ● 臨界対流 ● 1970〜1980年代：理論摂動計算 ● 1980年代後半〜：臨界対流の数値計算 ● 対流による帯状流生成 ● 1970〜1980年代：理論摂動計算 ● 1990年代〜：弱非線形数値計算 ● 有限振幅対流 ● 非線形時間発展数値計算 ガス惑星・氷惑星 木星 土星 天王星 海王星 (Welcome to the planets/NASA) ● 特徴的な縞状パターン ● 地球より速い回転角速度 ガス・氷惑星の帯状流分布 木星 土星 天王星 海王星 (Sukoriansky et al., 2002) ● 縞状パターンに対応して東西流互い違いに存在 – 木星・土星：縞状パターン、赤道超回転 – 天王星・海王星：縞なし、赤道亜回転 – (太陽：縞なし、赤道超回転) 大規模流のエネルギー源 ● 入射太陽放射＜外向き熱放射 →内部熱源の存在 （天王星以外） ● エネルギー源 ● 入射太陽放射 ● 内部熱源 木星の放射エネルギー収支 (Pirraglia 1984) ガス・氷惑星大気の鉛直構造 ● 表層の流体運動で説明 (浅いモデル) ● 入射太陽放射 ● 内部熱源 →下層の対流運動 →表層の渦を励起 ● 深部の対流運動に起源を 求める(深いモデル) 木星の内部構造の模式図 (Guillot et al, 2004) ● 内部熱源→深部対流 ガス惑星の内部構造 (Newton 別冊太陽系全カタログ, 2000) ● 大部分が気体と金属流体、中心部に小さな核 ● 入射太陽放射＜射出放射 ⇒ 内部に熱源 ● 流れの原因：太陽放射 or 内部熱源 氷惑星の内部構造 (Newton 別冊太陽系全