後期授业22014Nov102.PDFVIP

１６章 感覚の生理学 1. 感覚の種類／感覚の一般的な性質／体性感覚（皮膚感覚） (p285-291) 2. 体性感覚(深部感覚, 体性感覚の伝導路, 新皮質体性感覚)／ 内臓感覚 (p292-296) ／嗅覚／味覚 3. 聴覚(p296-303)/平衡感覚 4. 視覚 (p304-313) 5. 課題演習 1. 深部感覚 深部感覚には運動感覚と深部痛覚がある 1.運動感覚(固有受容感覚) 身体の位置感、運動感、抵抗感、重量感、筋の伸張や運 動を感じる感覚 受容器 筋紡錘 ゴルジ腱受容器 ルフィニ小体・パチニ小体（関節包や靭帯） 皮膚・骨膜の自由神経終末 筋紡錘 筋の長さに反応し、Ia求心性線維を上行 復習 腱紡錘（ゴルジ腱器官) 腱の伸展(筋の収縮/張力）に反応し、 Ib求心性線維を上行 運動感覚がなくなるとどうなるか？ Ian watermanのケース １９歳のとき、ウィルス性の下痢になり、首から下の触覚と自己固有感 覚のすべてを奪い去ってしまった。ベッドに上に寝ていても、自分の身 体を感じることはできず、自分の体を見なくては、自分の身体がどこに あるのかもわからなかった。 次第に眼と集中力で体を動けるようになった. しかし一度に一つのこと しかできない。片足を動かすのにも相当の集中力が必要なため、腕を 同時に動かすことができなかった。卵のようなものを持つと、同時に歩 くことができなかった。 我々は当たり前のように、単純な運動を行い、その運動を身体から感 じているが、自己固有器がなくなると途端にすべてが難しくなる。 2. 深部痛覚 深部（皮下組織・骨格筋・骨膜・腱・関節など）に発す る痛み 主な特徴 1 ・鈍い ・うずくような痛み ・どこが痛いのかわからない（局在性が不明瞭） ・受容器は自由神経終末 2. 深部痛覚 主な特徴2 ・外傷や感染で損傷し、炎症を起こす →化学物質（キニン ・ヒスタミン・セロトニンなど）の化学物質 の遊離 →表面からの触刺激や近くの筋の収縮で痛みが生じる ・痛みは近くの骨格筋の反射性収縮を引き起こす →筋は持続的に収縮するため虚血状態となる →収縮中に遊離する化学物質が蓄積 →筋痛 復習 体性感覚の伝導路1.(p223) 後根 後根神経節 前根 1. 受容器を持つ感覚ニューロンの細胞体は後根に存在 2. 脊髄 内側が灰白質 （ニューロンの細胞 体がいる場所） 外側が 白質（神経線維ばかりの場所） 体性感覚の伝導路 体性感覚野へ至るには主に３つの経路がある 1. 後索系 （後索－内側毛帯路） 受容器と反対側の大脳皮質に情報を送る 触、圧覚、深部感覚を伝える ・感覚ニューロン:  受容器→後根→後角→後索→延髄 ・延髄のニューロン（左右を交差）:  薄束核・喫状束→視床（腹側基底核群） 2. 前側索系 （脊髄視床路） 痛覚・温度感覚と触覚の一部を伝える ・感覚ニューロン: 自由神経終末→後根→後角 ・後角のニューロン（左右を交差） : 後角→前側索→視床（腹側基底核群） 3. 三叉神経系(顔の情報） ・感覚ニューロン: 橋へ ・橋の三叉神経主感覚核・脊髄路核のニューロン:  橋→視