新社会福祉协议会基本要项.PDFVIP

新・社会福祉協議会基本要項 平成4年4月1日 全国社会福祉協議会 前　　文 1．社会福祉協議会は，昭和26年（1951年），戦後の域の生活課題を把握し，それに立脚するとともに， 混乱期を経て中央・地方の民間社会福祉事業団体 ②その解決のための，住民の自主的な活動への参 の組織統合による民間社会福祉活動の強化を図る 加と組織化を推進する，などの「住民主体」の原 ために，全国および各都道府県にその組織を発足 則に基づく社会福祉協議会の組織と活動のあり方 させた。さらに福祉活動への住民参加と，共同募 を明らかにした。し 金運動を地域で支える民間組織の強化等を目的と 爾来，全国の各社会福祉協議会は，この基本要 して，各市町村段階にもその組織化をすすめた。 項を指針として，地域福祉活動を展開してきた。 当時の社会福祉協議会活動は，戦災孤児や引揚 とりわけ，①小地域における地区社会福祉協議 者等への援護活動，子ども会など児童健全育成， 会の組織化，障害児者，高齢者，母子家庭など当 生活保護法の協力機関に位置づけられた民生委員 事者の組織化，②民生委員・児童委員等との協働 との協働活動の推進，福祉施設整備の促進とその による「寝たきり老人」や「子どもの遊び場」等 組織化，「国民たすけあい」の共同募金運動の推進 の実態調査，③入浴・食事サービスやホームヘル など地域福祉活動への積極的な取り組みが中心的 プサ一ビス等の先駆的実施，地域の要援護者に対 であった。 する見守りのシステムなど障害児者や高齢者等の その後，社会福祉協議会は，住民の福祉課題を 地域社会での自立支援事業，④児童・生徒および 解決する地域の草の根的な活動を先駆的に展開 地域住民に対する福祉教育，ボランティア活動へ し，年金制度の創設や老人福祉施策の体系化など の参加，⑤社会福祉制度の拡充に向けての問題提 社会福祉制度の基盤整備の推進に寄与するととも 起や予算確保運動などソーシャルアクションの展 に，市町村を基礎とした住民の疾病予防や健康増 開などに取り組み，多くの成果を上げた。 進，生活改善，環境衛生など幅広い保健・福祉活 動の推進力として発展してきた。 においては，全国および都府県社会福祉協議会が 2．こうした地域福祉活動の実践をふまえて，昭和 規定されたのみで市区町村社会福祉協議会は，法 37年（1962年）,「社会福祉協議会基本要項」が策的には規定されていなかった。しかしながら，民 定された。 間活動としての自主性を尊重しつつも，その活動 この基本要項は，①住民の福祉ニーズおよび地 基盤の強化を図るためには法的位置づけが重要で 263 あるとの観点から，社会福祉協議会関係者の全国 力を得て，民間福祉活動の積極的展開が図られな 運動と地域福祉活動の実績が認められ，①昭和58 ければならない。 年（1983年）に市町村社会福祉協議会の法制化， 5．この時にあって，我々社会福祉協議会関係者は， ②続いて平成2年（1990年）には指定都市および 戦後40年余にわたる地域福祉実践の歴史と伝統の その区社会福祉協議会につ