大规模建筑物-栃木県.pdfVIP

２ 建築物の新築、増築、改築、移転又は外観の変更 ①位置及び規模 ［ａ．眺望への配慮］ ■基準 ■景観形成事例 地域の主要な眺望点からの眺望を妨げ ない位置及び規模とすること ■考え方 良好な眺望は、その地域の重要な景観資源 ２ といえますが、大規模建築物は、その計画や 設計において、主要な視点場からの眺望景観 建 築 を考慮していなければ、建築物の高さなどに 高さ制限に基づいた建築の規模により、整然とした街並みが形成さ 物 よって、重要な景観資源を損なうおそれがあ れ、公園からの眺望を落ち着きのあるものにしている。（札幌市） ります。 したがって、大規模建築物の建築にあたっ ては、主要な視点場からの眺望を十分調査し、 計画、設計段階から、良好な眺望を阻害しな い位置、規模の検討を行うことが望まれます。 ■配慮事項 ・自然景観の中においては、主要な眺望点か らの眺望を基準として、位置や規模を検討 する。 ・市街地では道路、公園、広場等を視点場と した街並みの見え方を基準として、位置や 規模を検討する。 沿道の建物規模を抑え、三年坂からの眺望軸を確保することによっ ・眺望に配慮して位置の工夫や規模を抑える 検討をする。 て、「八坂の塔」のシンボル性をより引き立てている。（京都市） 視対象 建築物を移動 視点 規模を縮小 第２章 大規模行為景観形成基準及び解説 ２ 建築物の新築、増築、改築、移転又は外観の変更 ①位置及び規模 ［ｂ．稜線への配慮］ ■基準 ■景観形成事例 りょう りょう 山稜の近傍にあっては、稜線を遮ら ない位置及び規模とすること ■考え方 山なみがつくる稜線は、遠景における自然 ２ の美しさを感じさせる重要な要素です。 しかし、自然の形態である稜線と、直線で 建 築 構成された長大な壁面や屋根形状などの建築 背後の山への稜線を分断しないよう、なるべく低く建築し、緑に囲 物 物の形態によって、不調和が生じる場合があ まれた景観との調和を保っている。（日光市） ります。 そこで、視点場を意識したうえで、建築物 の規模や位置