大口中井口-海上保安庁海洋情报部.PDF

沿岸流観測報告 隠岐諸島 平成１２年１２月 第八管区海上保安本部 １目的 第八管区海上保安本部では、海難救助、航行安全、漂流物の調査及び海洋汚染防止などを迅速かつ 的確に行うために、海洋情報の収集を行っている。今回は隠岐諸島周辺の海域における沿岸流の知見 を得るため大口と中井口に流速計を設置し観測を行ったので、ここにその観測結果について報告する。 ２観測の概要 （１）観測海域 島根県隠岐郡島前の大口及び中井口に流速計を設置し、併せて菱浦漁港内に験潮器を設置した。詳 細は次のとおりである。 ・流速計設置位置 大 口 （資料番号440596） 北緯 36°01′17.4″ 東経133°03′59.4″ 観測層 水面下４、12、24、36ｍ ▲中井口 流速計設置点 観測点水深 51m ▲験潮器設置点 中井口 （資料番号440597） 北緯 36°07′19.9″ 東経133°06′23.1″ ▲大口 流速計設置点 観測層 水面下 ６、10、14、18、22ｍ 観測点水深 32m 第１図 設置点図 ・験潮器設置位置 菱浦漁港 （北緯 36°05′59″ 東経133°04′58″） 潮位観測基準面（０ ofｇ）はＢＭの下2.152ｍに設置した。 （２）観測期間 ・流速計 大 口（資料番号440596） 平成11年10月12日13時 ～ 平成11年10月29日11時 中井口（資料番号440597） 平成11年10月12日14時 ～ 平成11年10月29日15時 ・験潮器 菱浦漁港 平成11年10月13日11時 ～ 平成11年10月30日11時 （３）観測項目 流向・流速（各層）、底層水温、潮位 （４）使用機器 ・流速計 ＲＤ Instruments社製 WorkhorseＡＤＣＰ センチネルモデル ・験潮器 離合社製 ＲＭＤ （５）使用船舶 海上保安庁水路部所属 測量船「海洋」 総トン数 ６０５トン （６）観測者 ・現地作業 「海洋」船長二宮 賢次 及び「海洋」乗組員 八管本部水路部 水路課専門官 木場辰人 同 水路課測量係長 鈴木充宏 同 水路課測量係員 橋本友寿 同 水路課海象係員 内村 忍 ・資料整理 八管本部水路部 海象係長 難波江靖 同 海象係員 内村 忍（～平成12年３月迄） 同 海象係員 山城早苗（平成12年４月より） （７）観測方法 第２図に示すように、固定枠に流速計、切離装置、沈錘、 海面 フロートを取り付け、測量船「海洋」から静かに海底に下ろ した。この海底に設置した流速計により、海面までの各層を 固定枠 ジンバル 観測した。観測終了時には、切離装置を作動し沈錘を離脱さ フ フ せ、フロートの浮力により固定枠に取り付けた流速計他を海