环境に配虑した植物细菌病害防除技术.pdf

環境に配慮した植物細菌病害防除技術 中央農業総合研究センター病害防除部細菌病害研究室 畔上耕児 「環境負荷低減」と「食の安心・安全」は、今日の農業において重要な課題となってい る。今日の農業においては効率化と安定生産が求められるため、多くのエネルギーと資材 の投入が必要となり、それが環境変化をもたらす一因となっている。農作物の病害防除に おいても、前世紀半ばから農薬への依存度が高まってきていたが、現在これに代わる方法 の開発が求められている。 病害抵抗性品種の育成、圃場衛生に配慮した耕種的防除方法、温湯種子消毒・熱水土壌 消毒などの物理的防除法、輪作などは、その条件を満たす方法であるが、それら単独で病 気を防げるとは限らない。これらのほかに、生物的防除法の開発も行われるようになり、 数はまだ少ないが微生物農薬が開発され市販されるに至った。 また、病原菌の生態解明、病害の発生予察法の開発によっても、農薬の的確な使用が可 能となり、使用量を減らすことが可能となる。しかしながら、以下植物病原細菌に限って 述べると、その生態にはいまだ不明な部分が多い。この主たる原因は、その前提となる高 精度検出法がなかったためである。 ここでは、実用化された生物農薬、ファージを用いた防除法、病原細菌の高精度検出法 について述べる。 １．細菌病害防除のための生物農薬 作物細菌病の生物防除の有名な例として、Agrobacterium tumefaciens によって起こる 根頭がん腫病の防除がある。根頭がん腫病は、防除が困難な病気であった。1972 年にオー ストラリアで罹病モモの根圏から分離されたA. radiobacter strain K84 が、根頭がん腫病 に対して防除効果があることが発見され、その後微生物農薬として実用化、市販されるに 至った。わが国においても、バラ根頭がん腫病に対して効果があることが示され、微生物 農薬として登録、市販されている。 1980 年頃までは、細菌病の生物防除に関する試験研究報告は多くなかった。その原因の 一つに、顕著で安定した効果がみられなかったことが考えられる。しかし、徐々に環境に 配慮した持続可能な農業の重要性が広く認識されるようになり、また消費者側からもより 安全・安心な農作物への指向が高まってきた。このような背景の下で、その後試験報告が 増加した。第 5 回国際植物病理学会議(ICPP、1988 年、京都)、生物農薬の開発・利用に関 するシンポジウム( 日本植物防疫協会主催、1994 年、東京) などにおいては生物防除に高い 関心が寄せられ、また「微生物農薬の現状と安全性評価」、「生物農薬開発の手引き」、「生 物農薬ガイドブック」などの単行書が発行された。 - 1 - 現在、細菌病を対象にした生物農薬には次のものが市販されている。これらに関する情 報は、日本植物防疫協会編「生物農薬ガイドブック 2002」など至る所から得られるので、 ここでは簡単に述べる。 １）アグロバクテリウム・ラジオバクター剤 A. radiobacter の生菌を含んだ剤で、適用病害はナシ、バラ、キクの根頭がんしゅ病であ る。 ２）シュードモナス フルオレッセンス剤 Pseudomonas fluorescence を含んだ剤で、適用病害はトマト青枯病である。本剤はまた、 トマト根腐萎凋病防除、育苗期の伸長抑制にも使用される。 ３）シュードモナスCAB-02 剤 Pseudomonas 属細菌を含んだ剤で、適用病害はイネもみ枯細菌病、イネ苗立枯細菌病で ある。 ４）非病原性エルビニア・カロトボーラ剤 非病原性 Erwinia carotovora subsp. carotovora を含んだ剤で、適用病害はハクサイ、バ レイショ、ネギ、レタス、パセリ、ダイコン、キャベツ、タマネギの軟腐病である。 ５）トリコデルマ・アトロビリデ水和剤 Trichoderma atroviride を含む剤で、適用病害はイネもみ枯細菌病、イネ苗立枯細菌病で ある。本剤はまた、イネばか苗病防除にも登録がある。 ２．ファージを利用した細菌病害防除の試み 以下に、まだ研究段階ではあるが、ファージ・非病原性細菌利用による細菌病害防除の 試みについて述べる。 ファージは 1915 年に発見され、細菌に寄生して溶菌することから、発見後まもなく人間 の細菌