徳岛大学病院循环器内科.ppt

眉　山　第４号 徳島大学病院循環器内科　病診連携広報誌 第４号発刊の挨拶 　　　　　　　　　　　　　　　　　徳島大学病院循環器内科科長　　佐田政隆 新病棟完成！ 西病棟が完成し，9月下旬に旧第3病棟と歯科病棟の入院患者が移動して，本格的な稼働が始まりました．循環器内科は，心臓血管外科，腎臓内科とともに本病棟の４階フロアで入院診療を行っています． 今回の眉山循環器カンファレンスでは，会に先立って，新病棟，集学治療室，心カテ室，エコー室，救急外来などを見学していただき，紹介いただいた患者さんが実際にどのようなところで治療を受けておられるのかを見ていただきました． 心電図だけでは診断が困難であった急性冠症候群の1例　　　　　　　 循環器内科　助教　小柴邦彦 　 それは、先生方が「怪しいな！」と思われた時 ? 急性冠症候群の患者様の救急搬送を決断するときに考慮していただく要素 1. 問診 2. 冠危険因子 3. 硝酸薬舌下錠による治療的診断 4. 心電図 5. 心エコー 6. 「ラピチェック」や「トロップT センシティブ」 ? 胸痛を訴える患者様には、以上のような検査等で虚血のスクリーニングを行い、是非大学病院循環器内科にご紹介ください。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（小柴邦彦） 急性冠症候群を ご紹介いただくタイミング PCI前 PCI後 第19回日本心血管 インターベンション治療 学会四国地方会　優秀演題賞受賞 ?循環器内科で研修中の玉置康晃先生? スタチンによる冠動脈ステント植え込み後edge部性状の短期的変化の検討 ?IB-IVUSにて観察した２例? 近年，プラークの性状を診断できるintegrated backscatter intravascular ultrasound (IB-IVUS)が臨床において使用可能になっている．今回我々は，スタチンによる冠動脈ステント植え込み後のedge部性状の短期的変化をIB-IVUSにて観察した二例を経験したので報告する．両症例とも留置したステント近位端から全長5 mmの部位についてIB-IVUSを用いて経時的な解析?比較を行った．IB画像の解析により１カ月の短期にもかかわらずスタチン内服症例はプラーク内の脂肪組識の減少（44→26%）および線維組織の増加（55→73%）を認めた．スタチン非内服症例はプラーク内の脂肪組識（44→52%）および線維組織（48→45%）の性状の著しい変化は認めなかった．スタチン投与により極早期からステント植え込み後edge部の組織性状の安定化がもたらされた可能性があり，edge部傷害が危惧される症例にはスタチンの早期投与が有効である可能性が示唆された． 来院時の12誘導心電図 典型的な症状を呈さなかった下肢動脈閉塞症の１例 循環器内科　医員　楠瀬賢也 　閉塞性下肢動脈硬化症に対する治療は、内服治療、バイパス手術に加え近年カテーテルによる血管内治療が発展してきています。2007年に発行されたTASC(Trans-Atlantic Inter-Society Consensus)Ⅱによれば、今回の症例のように浅大腿動脈に複数の病変があっても血管内カテーテルによる治療が勧められるようになってきています。今後複雑病変にも血管内カテーテル治療の適応が拡大していくと思われます。 　閉塞性下肢動脈硬化症は足の症状として現れますが、単なる足の病気ではなく全身におよぶ動脈硬化症の部分症状として現れたものと考えられています。虚血性心疾患や脳動脈硬化病変を伴うことが多く、予後も極めて悪いことがわかってきました。単に下肢動脈の血管治療にとどまらず、脳血管、冠動脈、腎動脈などの動脈硬化病変をいち早く発見し予後を改善するための治療につなげていくことが大切です。今回の症例のように明らかな間歇性跛行症状を伴わないケースもあるため、症状のみでなくABIを診断の指標にすることが早期発見の観点からも重要です。 　間歇性跛行症状を伴う症例はもちろん、ABIが低下している症例も積極的に当科にご紹介していただき患者様の健康維持の力となるよう努力したいと考えております。 （竹谷善雄） 閉塞性下肢動脈硬化症を ご紹介いただくタイミング 図　経皮的血管形成術（右浅大腿動脈） 2箇所の病変に対して，8cmの長いステントを留置，狭窄部位の開大を得た． ■当科から発表した原著論文の紹介 Clinical Utility of Single-Beat E/e’ Obtained by Simultaneous Recording of Flow and Tissue Doppler Velocities in Atrial Fibrillation With Pres