日本近代文学概说.pptVIP

近代文学概説 １８６８年の明治改元から現在に至るまでの一世紀あまりを近代と呼ぶ。時代名で言えば、明治、大正、昭和の三大にあたる。 明治文学の流れ 時代の把握 明治元年～明治４５年（１８６８年～１９１２年） 慶応３年の大政奉還の後、朝廷の名の下に、王政復古の大号令が出され、鎌倉幕府以来約７００年続いた武家政治が終了、明治時代が幕を開けた。明治初年から明治二十年ごろまでを日本では広く啓蒙期と呼ぶ。 啓蒙とは「蒙きを啓く」の意味で、鎖国政策のために、世界情勢よりも三百年近く遅れてしまった日本にとっては、まさに啓蒙と呼ぶにふさわしい時期であった。 小説、評論 戯作文学： 江戸文学の影響が濃い、勧善懲悪、滑稽、風刺を特徴とした小説。 世の中は急激な欧化でわきたつものの、庶民の生活はまだ江戸時代の風俗を色濃く残していた。風俗を滑稽に描く戯作文学が広く読まれ、名を持つ作家が活躍したほか、仮名垣魯文（かながきろぶん）が『西洋道中膝栗毛』や『安愚楽鍋（あぐらなべ）』を発表した。また成島柳北（なるしまりゅうほく）『柳橋新誌』、服部撫松（はっとりぶしょう）『東京新繁昌記』など、明治初期の急激な欧化の世相を批判する作品も登場した。 翻訳小説、政治小説 明治維新後、文明開化の風潮の中で、様々な啓蒙活動が見られたが、新しい文学の誕生には至らず、しばらくは江戸戯作文学が受け継がれていた。 日本文学は翻訳小説や政治小説の流行によって萌芽（ほうが）し、明治十年代から外国文学の翻訳が盛んに行われるようになった。翻訳小説は西洋の政治や思想、風俗を紹介するためになされたもので、西洋に対する関心が高まるにつれて反響を呼んだ。 翻訳小説 当初は啓蒙的な性格が濃かったが、しだいに文学的意識も現れ、織田（丹羽）純一郎（おだには）の訳の『花柳春話』は少年の出世譚に恋愛を絡ませて大いに歓迎された。 政治小説 政治小説は自由民権運動における政治　的啓蒙、宣伝を目的として展開された。矢野龍渓（やのりゅうけい）の『渓国美談』東海散士（とうかいさんし）の『佳人の奇遇』の二つの小説を頂点に、創作小説が続出した。 写実主義 さまざまな分野において、文化改良の気運が高まる中、小説改良の最初の試みが坪内逍遥によってなされた。彼は『小説神髄』を著し、小説の方法としての写実を提唱した。二葉亭四迷は『小説総論』を書いて逍遥の考えを深化、発展させ、その理論を『浮雲』で具体化した。 坪内逍遥 西洋の近代文学をふまえた日本の最初の小説論『小説神髄』を発表した。 この小説は、作者が日本の伝統的な戯作文学と西欧の新しい小説の違いを探って、全九冊と書かれたものである。 小説の主脳は人情なり、世態風俗これに次ぐ 　　勧善懲悪的な文学観を排斥し 　　文学の独自性を主張し 　　写実主義を唱える 二葉亭四迷 彼は逍遥の考えに共鳴し、さらに写実主義を唱える根拠と目的を明確にした『小説総論』を発表したその理論を「浮雲」に具体化した。近代文学のスタートとなった。 四迷は当時の不安な社会を写し出し、それぞ れの人物の正確や心理を細かく描写して、近 代写実小説の先駆となった。 * * * * * なぎ