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1720 首都圏稠密運転路線における遅延改善策の検証 正［土］〇山村 明義† 牛田 貢平† 足立 茂章† （東京地下鉄） 正［電］ 富井 規雄‡ （千葉工業大学） Delay Reduction Measures in Dense Transportation Operation Akiyoshi YAMAMURA† Kohei USHIDA† Shigeaki ADACHI† Norio TOMII‡ †Tokyo Metro Co., Ltd. 3-19-6 Higashi Ueno Taito-ku Tokyo 110-8614 Japan ‡Chiba Institute of Technology 2-17-1 Tsudanuma Narashino-shi, Chiba 275-0016 Japan In recent years, reducing delays during the rush hours in Greater Tokyo area has become one of the most important issues to the railway companies. Tokyo Metro has successfully reduced serious delays caused by high congestion in Tozai Line by means of introducing drastic transportation measures. Tokyo Metro achieved this improvement, in particular by using train operation record data and rescheduling and change of station staff operation and improvement of train devices. Keywords : train delay, train timetable, dense operation, delay measures, train operation record data １．はじめに ２．列車運行実績データを活用した遅延の把握 近年，首都圏における朝ラッシュ遅延は，鉄道事業者に 2.1 列車運行実績データの活用 とって最重要課題の一つとなっており，遅延改善の手法や 前述した列車運行実績データとは，運行管理システムか 研究が議論されるようになってきた． ら取得できる，毎日の全列車・全駅の発着時刻の記録であ 首都圏において，遅延の主な原因として，混雑による乗 る．東京地下鉄では，汎用性の高い CSV 形式で取得して 降時間超過等による遅延（以下「乗降遅延」という）と， いる． 急病旅客の救護や戸挟み等による遅延（以下「異常時遅延」 列車運行実績データが取得できる以前は，ダイヤ担当者 という）に分けられる． が実際に駅や列車に赴き，実績時間を記録する手法が取ら 朝ラッシュ時においては，異常時遅延も発生している れていた．しかし，この手法は作業が非効率であると共に， が，各駅での乗降遅延による遅延が慢性的に発生している サンプル日数も確保できず，詳細な分析が困難であった． ため，徐々に遅延が増加していく傾向が観測されている． 列車運行実績データが取得できるようになってからは， なぜなら，朝ラッシュの輸送力を確保するためには列車間 日々の遅延量を日々観測できるようになり，詳細な分析が 隔を短く設定する必要があり，特に稠密に運転されている