圧縮性高浮力流れの数値シミュレーションに関する研究.pdfVIP

44巻2号(1992.2) 生　産　研　究　　　41 特　集　1 UDC 532.517.4 : 681.3 : 518 研究解説 圧縮性高浮力流れの数値シミュレーションに関する研究 -鉛直加熱壁近傍の2次元層流,乱流解析- Numerical Simulation of Compressible Highly Buoyant Flow 加　藤　信　介*･村　上　周　三**･義　江　龍一郎*** 本研究は,火災時の煙流動など流体の密度変化が大きい浮力乱流の予測手法を開発することを 目的とする.まず,密度変化に関して定圧場を仮定する基礎方程式の数値解法を示し,鉛直加 熱壁近傍の層流解析により解法の妥当性, boussilleSq近似による解析結果との差異を検討す る.さらに圧縮性流体のk-Eモデルを導入し,鉛直加熱壁近傍の乱流解析結果と既往の実験結果 を詳細に比較検討する. (記号) uz: i方向の流速(u=鉛直方向､zJ:水平方向) p‥密度　T:温度 1.序 〟:粘性係数　K:熱伝導率　g:重力加速度　R:気体定数L,:動粘性係数 Cp ‥定圧比熱　Cu:定積比熱　p=圧力　♪o:平均圧力(空間的に一定) 火災時の煙流動のように流体の密度変化が大きな流れ ♪′‥♪-I,o I, :♪-90-p｡gr｡ Po=代表密度　T｡:代表温度　TzD:壁面温度 AT:T-To　β:体積膨張率-1/To A:乱流エネルギー　8:kの消散率 場では,密度変化の影響を運動方程式の浮力項のみに残 p々:速度勾配によるkO生産項　Gk:浮力によるkの生産項u*:摩擦速度 し,ほかは密度一定を仮定するBoussinesq近似の適用が DX :低尺e型モデルにおけるk方程式の補正項　EIく:同か方程式の補正項 難しい.一方,状態方程式を連立させる通常の圧縮性流 的:渦粘性係数　U,･渦動粘性係数　LEm:uの最大値　γ:比熱比-Cp/Cu r ‥加熱壁下端からの鉛直距離　GrI局所グラスホフ数-gB(TzD-T｡)=3/y2 体の解析方法は,低マッハ数の流れを精度良く解くには y.壁からの水平距離　NuI:局所ヌッセルト数ニー=(∂T/ay)lJ(TLU-To) 困難が多い㌘1)このような温度差が大きくかつ低マッハ Grr*.修正グラスホフ数-Gr=NuI E:無次元y座標-yNuI/I ♂:クロわカイルタWの添字は壁面での値､ ~は平均量､ ′は変動量を表す 数の流れ場に対しては,密度変化に関して定圧場を仮定 した圧縮性(近似的)の基礎式がしばしば用いられる.1)-3) 表1　圧縮性流体の基礎方程式注2) 本報では,まず密度変化に関して空間的に定圧場を仮 連続式霊+孟bu2,--0　　　　　　(1) 定する基礎方程式の数値解法を示し,鉛直加熱壁近傍の 運動方程式雪祭+響--慧･pg6za浅場+慧)I (2) 2次元層流を対象として,解法の妥当性, Boussinesq近 似による解析結果との差異について検討する.さらに圧 ェネルギー方程式8%.a%-孟(諾)･去(ai+u,g) 縮性流体におけるk-i 2方程式モデル4)を導入する.そし ･tp(莞+慧)莞+芝(3) てこれを