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［COE教員の研究紹介］潮間帯に見られる昆虫類の潮汐 Title への適応機構 Author(s)佐藤, 綾 アマミキヨ : 琉球大学21世紀COEプログラムサンゴ礁島 Citation 嶼系の生物多様性の総合解析 : newsletter(5): 8-9 Issue Date2007-07 URL Rights ＣＯＥ教員の研究紹介 琉球大学は本COEプログラムの教育・研究体制充実を支援するため、ＣＯＥ特別枠として2005年度末に 教員２名を採用している。ここでは着任後一年あまりを経たCOE教員の佐藤綾助教（動物生態学）と 大瀧丈＝准教授（分子生理学）がそれぞれの研究と展望を紹介する。 潮間帯に見られる昆虫類の潮汐への適応機構 佐藤 綾（生態系の多様性研究グループ） 潮間帯とは、潮の満ち引き（潮汐）の影響 慨潮汐時計が明らかになった例はほとんどない。 を受ける海岸領域のことで、満潮（水位が最 今後は、マングローブスズが慨潮汐時計を も高い時）と干潮（最も低い時）が－１二'二回 使って、どのように野外の干満に同調してい 交互に訪れる（約124時間サイクル）。１二潮 るのか明らかにしていく.また、慨潮汐時計 時には地面が露ＩＩＬ、満潮時には一面海となる。 の所ｲi當や、分子的基盤についても明らかにし ていきたい。 このように定期的に海面下に沈む環境は、も ともと陸上を生活の場とする昆虫とっては住 ウスモンナギサスズ（バッタ目：ヤチスズ みにくい環境であり、潮'''1帯に見られる昆虫は、 亜科）も、｜両1じく潮間帯の地表性昆虫であるが、 潮汐に対応した生理的特性、生態や行動を進 マングローブ林ではなく、サンゴ礁潮間帯に 化させていると考えられる。私は、琉球列島 見られる。ウスモンナギサスズは夜行性で、 昼Ⅱ１１は|隆起サンゴ礁にできた洞くつの｢Ｉ'に潜 のサンゴ礁潮ＩＩｌｌ帯やマングローブ林（河1~]潮 間帯に広がる森林）に生息する昆虫を対象に、 潮汐への適応機構を研究している。特に、潮 汐の影騨を直接受ける地表面で活動する地表 性昆虫を対鬘象とした研究を行っている。 マングローブスズ（バッタ目：ヤチスズＪｌｌｉ科） は、マングローブ林に特異的に見られる地表 性昆虫である。マングローブスズは、干潮時 に地表lWiiを排ｲIulして活動し、満１１|ﾘ1時には幹の 上などで休止しているのが観察される。マン グローブスズは、昼夜問わずに活動している のが観察されるため、本種の活動リズムは昼 夜サイクルよりも潮汐サイクルに大きく影響 マングローブスズ（Ａｐｒｅ'℃"e"IobiL`s“ﾛﾉ'i"αｉ） の雌。体長は5～6ｍｍほど。 を受けてい