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速 報 大口径望遠鏡主鏡の超精密 ELID 研削加工の試み 森田 晋也*１，郭 建強*１，林 偉民*１，大森 整*１，渡邉 裕*１，佐藤 修二*２ An Experiment of Ultra-precision ELID Grinding for Large Astronomical Telescope Mirror Shin-ya MORITA, Jianqiang GUO, Weimin LIN, Hitoshi OHMORI, Yutaka WATANABE and Shuji SATOH and 天体望遠鏡の大口径ミラー加工における加工期間とコストの低减，形状精度と表面粗さを向上させる目 的で，直径 300mm のクリアセラム製球面ミラーの超精密ELID 研削加工を検討した．形状精度は更なる改 善が必要であるものの，ELID 研削加工条件の最適化，さらには機上計測と補正加工により，クリアセラム 製大口径ミラーの超精密 ELID 研削加工の可能性が示唆された． Key words : ELID grinding, ultra-precision machining, large astronomical telescope mirror, glass ceramics, on-machine measurement １．緒 言 #1200 ，#2000 および#4000 の鋳鉄ボンドダイヤモンド砥 天文学の分野において，大口径天体望遠鏡は必要不可 石を用いて行った．これらの砥石は，加工前にプラズマ 欠なものであり，年々ミラーの大型化が進んでいる．現 放電ツルーング法により砥石先端ノーズ半径を 10mm に 在では，口径 1m 級の 1 枚ミラーを用いた天体望遠鏡が 整形した．各砥石による加工後，機上プローブによる形 数多く計画され，北米では次世代の天体望遠鏡として， 状誤差およびモバイル AFM を用いた表面粗さの機上計 1m 級の分割ミラーを数十～数千枚用いて組み合わせる 測を行った(3)．さらに，この形状測定結果に基づき補正加 口径数十～百m 級の超大型天体望遠鏡の構想がある． 工を行った．なお，砥石の送り方向はクロス研削とパラ 天体望遠鏡ではミラー表面の高精度な形状や鏡面を維 レル研削があるが，ここでは砥石の摩耗と変形を考慮し， 持する必要があり，その素材として，高い強度と低い熱 パラレル研削を採用した． 膨張率を有するガラスセラミックス( クリアセラム，