身体部位詞による慣用句の意味についての認知言語学的研究——「足」の意味拡張について.pdfVIP

身体部位詞による慣用句の意味についての認知言語学的研究―「足」の意味拡張について 身体部位詞による慣用句の意味についての認知言語学的 研究 ―「足」の意味拡張について 要 旨 日本人の日常生活でよく使われている慣用表現の中に、「頭」、「腹」、「足」 など、人間の身体部位詞から構成するものがかなり多い。そして、同じ身体部 位詞から構成された慣用表現の意味もそれぞれであって、日本語の学習におい て、不可欠な一環と思う。また、このような身体部位詞による慣用表現の多く は、日本語学的な方法によって解釈することが困難であるため、非母語の日本 語学習者にとっては、根本から把握しにくく、学習上の大きな難題と言える。 この現状を踏まえて、本論文の課題を構築した。本論文は、特定の身体部位詞 の記述意味と慣用表現のまとまりとしての意味全体ともに注目し、両者の間の 認知的つながりを明らかにすることを目指している。 現代の認知意味論の研究において、メタファー、メトニミー、シネクドキー といった認知構造が、意味の派生における有契性を支える原理として捉えられ ている。本論文では、主に、慣用句における身体部位詞「足」の意味拡張を中 心に、その認知由来をメタファー、メトニミー、シネクドキーの観点に基づい て探りたい。 本論文では、『学研現代新国語辞典』から、身体部位詞「足」の記述意味に ついて、収集してまとめて分類を加え、『広辞苑』『成語林』などの辞典から、 日本語の身体部位詞「足」による典型的な慣用句を収集した。それから、この ような身体部位詞「足」による慣用句を、認知的意味拡張のパターン、すなわ ち、メタファー、メトニミー、シネクドキーのいずれかに基づいて分類し、「足」 の意味と結びつけて分析し、慣用句における身体部位詞「足」の意味拡張のパ ターンを求める。 I 身体部位詞による慣用句の意味についての認知言語学的研究―「足」の意味拡張について 本論文の目的は、認知言語学というより新しい言語研究の観点から、分析す ることを通して、日本語の慣用句における身体部位詞「足」の意味拡張を、よ り深く全面的に把握したい。そして、日本語学習者の身体部位詞による慣用句 の理解についても、いささか一段と深くなることを望んでいる。 キーワード：足 意味拡張 メタファー メトニミー II 身体部位詞による慣用句の意味についての認知言語学的研究―「足」の意味拡張について 摘 要 在日本人的日常生活的惯用表现中，有许多是由“头”、“腹”、“足” 等身体部位词构成的，并且，即使是由同一身体部位词构成的惯用表现，意思 也多种多样，是日语学习中不可忽视的一环。有很多身体部位词，单从日语学 的角度无法很好地得到解释彻底，对非母语日语学习者来说，不能从根本上加 以把握，是日语学习的一大难题。基于这样的现状，确立了本论文的研究课 题。本文同时对身体部位词的描述语义和由此构成的惯用表现的整体意义加以 关注，以期弄清两者之间在认知上存在的联系。 在现代的认知语义学的研究当中，已经确立隐喻、换喻、提喻三大认知构 造支撑着语义派生的理据性原理。本文主要以惯用句中身体部位词“足”的语 义扩展为中心，运用认知语言学上的隐喻、换喻、提喻三大认知的观点，分析 其认知由来。 本文从《学研现代新国语辞典》中，收集整理了身体部位词“足”的描述语 义并加以分类，从《广辞苑》、《成语林》等辞典当中，收集了由日语的身体部 位词“足”构成的典型惯用句。然后，根据认知语义扩展的类型，即隐喻、换 喻、提喻进行分类，结合“足”的语义加以分析，以求得惯用句中身体部位词 “足”的语义扩展模式。 本文的研究目的是运用较新的语言研究的方法，通过分析，较全面地把握 日语惯用句中，身体部位词“足”的意象和语义扩展。同时，也期待能够加深 日语学习者对于由身体部位词构成的惯用句的认识。 关键词：足 语义扩展 隐喻 换喻 III 身体部位詞による慣用句の意