複素数の使用法（シラバス12回目）.pdf

Ｃ言語第 7 回 1 複素数の使用法 （シラバス１２回目） 【１】複素数 複素数（complex numbers） z は虚数単位 i ? ?2 i ??1 ? を使って 2 つの実数x , y から z x ??iy と作ります。とくに、 x をz の実数部（real part）： x Re z ? ? y をz の虚数部（imarginary part）： y Im z ? ? といいます。また、i を?i に変える変換を 複素共役変換（complex conjugate ） と呼んで、z ? やz で表し ? ? ?? z x iy ? z x ??iy ? になります。また、複素数とベクトルは 1 対 1 に対応し、 x xi ??yj ? x y 座標 , : ? ? ? z x ??iy ? と表す事ができます。 x , y までの距離 x 2 ?y 2 は、 ? ? ? ? 2 ??z x x x 2 2 ? 2 2 ? x ?y ? ? ? 2 ?? x ?y ? zz z z z ?x ?? ? になります。 は絶対値（absolute number）を表す記号で、ベクトルや複素数の長さを与えます。 【２】＋、－、×、÷、| | 複素数の四則演算は、それぞれ実数部や虚数部ごとの演算とi ?i ??1に注意して計算します。 足し算（add number） z x ??iy ?1 1 1 ? ?z1 ?z 2 x1 ??x 2 ?i ?y1 ?y 2 ? z2 x2 ??iy2 ? 引き算（subtract number） z x ??iy ?1 1 1 ? ?z1 ?z 2 x1 ??x 2 ?i ?y1 ?y 2 ? z2 x2 ??iy2 ? Copyright ? 1997-2011 Masaki Yasue, Dept. of Phys., Tokai Univ, All rights reserved. Ｃ言語第 7 回 2 掛け算（multiply number） z x ??iy ?1 1 1 ? ?z z ?x ??iy ??x ?iy ? x x ??y y ?i ?y x ?x y ? 1 2 1 1 2 2 1 2 1 2 1 2 1 2 z2 x2 ??iy2 ? 割り算（devide number） z x ??iy x x ?y y ?i y x ?x y ?1 1 1 z1 x1 ?iy1 1 2 1 2 ? 1 2 1 2 ? ? ? 2 2 z x ??iy z x ?iy x ?y ?2 2 2 2 2 2 2 2 複素共役（complex conjugate ） ? z x ??iy ?z x ??iy 絶対値（absolute number） z x ?iy x x ?y y ?i ?y x ?x y ? 2 2 1 1 1 1 2 1 2 1 2 1 2 z x ??y ? 2 2 z2 x2 ?iy2 x2 ?y2 と計算します。 【３】Ｃ言語での複素数 Ｃ言語は実数による演算ができますが、複素数の演算はできません。そこで、複素数の演算規 則を教えないと行けません。Ｃ言語での複素数を作成するのに都合の良い方法が用意されてい ます。構造体を作成する方法です。そこで、複素数用の構造体を作成します。これは、次のような 書式で与えられます。 まず、名前を COMPLEX とします。これは、 int や double と同じで ? int:整数型 ? double:倍精度浮動小数点型 ? COMPLEX:複素数型 となります。自作の型として複素数型を作ります。その型は、2 つの実数（r と i）を同時に持て typedef struct tagCOMPLEX double r; // real 実 double i; // imarginary 虚 COMPLEX; と表します。この複素数型（COMPLEX）は、整数型（int）と同じ使い方ができて、 int x; COMPLEX z; と使います。この時、z は 2 つの実数を持ち ? z.r ? z.i として表せます。これが複素数z の実数部と虚数部になります。例えば、2 つの複素数、z と z の 1 2 足し算 z z +z は、 1 2 Ｃ言語