コミュニティを対象した住环境整备のプロセス.doc

コミュニティを対象にした住環境整備のプロセスに関する研究 ―アユタヤ?アーカンソークロッコミュニティの事例よりー Study on a process of housing redevelopment in a community -Case study of the Arkansongkroh community in Ayutthaya- 秋谷公博?藤井敏信* Kimihiro AKIYA, Toshinobu FUJII The paper discusses a process of community development, and activities of the community network CODI (Community Organizations Development Institute) has supported through the case study of Arkansongkroh community project which aimed at rebuilding housing and environment by residents’ initiatives. These are pointed out: firstly, the saving group and cooperative association have took a central role of activities which has assured empowerment of residents and enabled them to acquire their new houses, secondly, residents could get confidence for community activities through implementation of the project, thirdly, community-based organizations (CBO) have changed dynamically related with the process of the project, fourthly, as one of successful on-site project it has presented a possibility in the community development. Keywords: Community Development, Housing, Community Network, CBO, Saving Group, コミュニティ開発、住宅開発、コミュニティネットワーク、住民組織、貯蓄グループ、 1．研究の背景 －コミュニティを対象にした改善型開発の可能性 *東洋大学国際共生社会研究センター研究員 **RA 先進国では人口減少化時代を迎えて都市のコンパクト化、フロー重視からストック活用型への転換が求められている１）。一方、開発途上国、特にアジアの諸国では経済成長により都市への人口集中が加速し、結果として基盤整備が不十分なまま都市集積が形成されつつあるが、今後の公共投資の伸びからみて従来のインフラ整備先行型の開発には限界が指摘されよう。また「国連人口予測2004」によると2050年の推定人口は93億（2000年）から90億（2004年）と下方修正されており、将来人口の地球規模での安定化傾向がみてとれる。人口の逓減は都市の人口安定化に必ずしも結びつかないが、いずれにせよ、都市型社会における都市整備は新規の大規模な再開発ではなく、現在の地域ストックを前提にし、身近なコミュニティを対象にした改善型の開発に重点が移るであろう。これまでも地域コミュニティを単位とした開発は、国内外を問わず福祉、環境、文化活動などその目的に応じて幅広く多様な蓄積がみられる。日本でも同様であるが、特に住環境整備についていえば、真野地区や京島3丁目、太子堂などの先駆的な試みから地区計画の活用による地域性を生かしたまちづくりへと、地区コミュニティ単位での参加型まちづくりは漸く本格化してきた段階にある。ところで、こうしたオンサイトの改善型の開発は旧来の地域構造になんらかの係わりを持ちながら、地域の更新を図ることになる。従って開発の当初からその後の新たな地域社会形成に至るまで、当該住民の主体的な関与とその動態的な変化を一連のプロセスとして分析することは、コミュニティ改善型開発の技術移転の可能性を高めるものといえる。 ２．研究の目的、方法 本稿では、こうした問題意識のもとに、タイのアユタヤ市で、コミュニティネットワークに支援されたオンサイト開発の成功事例