皮下輸液に関する説明書および同意書ver8.04a.docVIP

皮下輸液に関する説明書および同意書 Ver.8.04a １．あなたの病名は　[ ]です． ２．脱水症の治療の必要性について． 上記の病気のため 摂食不能せっしょくふのう，嚥下不能えんげふのう 飲み込みがうまくゆかず，誤嚥性肺炎をくり返す その他　[ ] の理由により十分水分が摂れず，脱水症を生じております．全身状態を改善するため，何らかの方法で水分補給をする必要があります． 高齢の方は，いろいろな原因（肺炎，脳卒中，癌など）のために経口摂取が困難となり，容易に脱水におちいることがあります．その場合水分を補給しながら体力を回復させなければいけません． ３．これには以下の方法があります． 経鼻胃管けいびいかんからの水や栄養剤の補給． 胃瘻いろうからの水や栄養剤の補給． 中心静脈ちゅうしんじょうみゃくからの補液． 末梢静脈まっしょうじょうみゃくからの補液ほえき． 皮下輸液ひかゆえき． 皮下輸液 は，末梢静脈や中心静脈からの補液が普及するようになってからは過去の治療法と考えられておりましたが，最近高齢者の脱水症の治療法としてその簡便性と安全性から再評価されてきております．皮下輸液は，諸外国では高齢者の通常の治療法として認められておりますが，日本では最近やっと普及し始めたところです． ○○病院では，皮下輸液を実施しております． 皮下輸液は，末梢静脈からの補液が管理上困難な場合（血管が見えなくて針が刺せない，自分で針を抜こうとする，在宅，施設入所者等）や，中心静脈からの補液が希望されない場合，その他医学的に不適当と考えられる場合が対象になります．腹壁の皮下に刺したプラスチック留置針から5～24時間で500～1000mlの補液をします．注射液のため腹部が少しむくみますが，少し時間をかければ吸収されます．等張液とうちょうえき（血液と同じ濃さの注射液）であれば痛みは少なく副作用も最小限であるといわれています． 皮下輸液は，末梢静脈や中心静脈からの補液よりもむしろ副作用（出血，感染など）が少ないといわれております．ただし，吸収が緩やかなため，ショックなどの急性の病気には不適とされています．皮下輸液は，入院患者のみならず，施設や家庭にいる患者の治療に有力な手段です．これにより，入院しなくても経口摂取が可能になるところまで体力が回復することがしばしばです．輸液で補給される栄養は糖質のみで，しかも必要なエネルギーの10分の1に過ぎません（500mlあたり100Kcal）．そのため長期にわたる場合は栄養失調になり生命を維持できなくなります． 皮下輸液に用いる薬剤は，一般の輸液剤（点滴）と同じものを用います．生理食塩水は皮下輸液が許可されておりますが，そのほかの輸液剤は静脈注射が指示されております（添付文書記事）。生理食塩水以外の輸液剤（ソリタT1　ソリタT3など）も皮下輸液が可能ですが，厚生労働省より安全性と有効性が承認されたものではありません。そのため患者さま（ご家族）の同意が必要です。病状によって，輸液にビタミン剤などを入れることがあります．そのため患者さま（ご家族）の同意が必要です．同意をいただけない場合は他の方法で治療します． 平成　　　年　　　月　　　日院長口頭及び文書を用いて説明を受け，内容を十分理解いたしました．その上で以下のように判断いたします．同意します．本人氏名氏名説明者氏名 2