第3章电気设备のポイント .doc

第3章　電気設備の絶縁物と接地等の管理 3－1　電気絶縁とフェイルセーフ 　電気設備は原則的にフェイルセーフ「本質安全化」(Fail Safe)であるということになっています。このための手段?方法として次の原則にたっています。 絶縁化を施し、人が接触しても安全である。低圧電気設備ではこのように設備されています。 高圧電気以上では離隔距離を保ち、接触危険性を排除します。囲い、覆いを施します。 特別高圧では離隔距離を保ち、遮蔽隔離します。 電気設備には、電圧相応な絶縁化と使用電流の把握による安全化があります。 電気火災を防止するための処方が必要です。 これらの内容から設計から運用までの災害の発生する確率からみると、高圧電気以下の電圧に発生確率が出てくることが想定されます。関係者の安全に係わる認識の相違が出やすいということになります。設計段階から使用段階にいたるまで、安全側の措置が必ずしも一致しないからです。設計側では、電気設計、設備設計等の基本的欠陥、使用者側では、電気取扱者、非電気取扱者の安全措置不良といった欠陥が表れやすいということがあげられます。 このような意味で改めて電気設備の基本について考えてみたいと思います。 3－2　電気絶縁物の性質 電気絶縁材料を分類すると表2－1のようなものがあります。この中でとくに着目されるものが、合成樹脂系の絶縁材料です。電気機器の縮小化、フェイルセーフ化に多いに寄与しています。電気機器に求められる性能として次のようなことが上げられます。 これらの設備に対しては、「電気設備技術基準、同解釈例規、内線規定、高圧電気設備規定等」による内容に従う必要があります。 　①　機械的強度 　　使用場所に応じた、圧縮強さ、引っ張り強さ、柔軟性、硬さ、加工性等を勘案する必要があります。使用場所とは、室内設備、水気が多い箇所、水中、化学薬品に接する場所、管配線、屋外配線等々多岐にわたります。 電気的性質 　電気的な条件としては、使用電圧に応じた耐絶縁特性と使用電流の値に相応しい定格容量の選択です。耐絶縁性は周囲の環境によって左右されます。また、電気的性質は、周囲の熱の放散条件によって定格容量が多いに異なることに留意する必要があります。 自然冷却、強制冷却の例です。 化学的特性 　電気絶縁を確保するためには、使用場所の環境「気体、液体(化学物質)、固体等」によって対応が異なります。電気機器の組成された後の、熱伝導性、耐食性、耐薬品性藤があります。 　このような諸条件を決めて、法令等各種の条件をクリアーして設計、製作、設置、使用されるものでも、長期間使用することによって、電気的諸特性等各種の低下が認められるようになり、いわゆる、劣化現象が出てきます。とくに、有機絶縁材料において顕著です。劣化現象は基本的には設計条件に左右されますが、使用条件としての環境支配を無視することはできません。 　環境支配は、設置条件ばかりでなく、電気機器の点検?試験、清掃?整備等の保全方法によっても支配されます。電気設備は目で見ることの出来る電気的?機械的条件ばかりでなく、電気特有の電界等によっても特有な劣化が侵攻することがあります。化学的なものを含めて諸現象を早めに察知することが必要です。 ⅰ　コロナ劣化 　　絶縁材料がコロナ放電の荷電粒子によって衝撃を受け、侵食や炭化が進行するものを指します。 　ⅱ　マーク劣化 　　異常電圧の発生、スイッチ類の発生するアークによって、絶縁材料の表面が侵食されるものです。 　ⅲ　トラッキング劣化（Tracking） 　　絶縁物間の微粒子が、湿気、化学物質等の集積によって微小なアークが発生して、炭化を生じ、表面の絶縁が破壊されるようになります。絶縁材料の表面が汚染されることにより発生します。低圧電気に発生します。 　ⅳ　トリーイング劣化（Treeing） 　　プラスチックケーブル、架橋ポリエチレンケーブル等の絶縁破壊の原因と考えられるもので、放電によって絶縁材料内にトリー状の中空侵食通路が進展していき、絶縁破壊になるものです。水トリーによるともいわれます。 　ⅴ　熱劣化 　　これは電界によるものではなく、電気機器類の温度上昇によって、有機絶縁材料の酸化や熱分解などの化学的変化が進行して材料の特性が劣化するものです。ある一定のところで電気設備の寿命がつきるものです。 　　電気設備を限界以上の温度で使用するとこの劣化が早くなります。耐熱寿命を決定つけます。このため、絶縁物の各種の最高使用温度が決められています。表3－2を参照してください。 材料区分 天然?合成別 有機?無機別 材料名 気体材料 天然材料 無機 6フッ化硫黄 合成材料 有機 フロン 液体材料 天然材料 有機 植物油、石油系