古河赤十字病院2014年3月20日.docVIP

古河赤十字病院認知症フォーラム　2014年3月20日　筑波大学精神科　朝日隆教授 およそのまとめ　菊池クリニック　菊池宏典 認知症は462万人、その前段階のＭＣＩ（軽度認知機能障害）の人は400万人 有病率は5歳刻みで倍増する 認知症には、アルツハイマー病、脳血管障害性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症などさまざまなタイプがある。 アルツハイマー病関連が多く、原因もある程度解明されている。→治療法の開発 アミロイドベータの蓄積→神経細胞の変性?脱落→脳の委縮 1999年にはアリセプト、そして2011年にはレミニール、リバスパッチ（イクセロン）、メマリーの対症療法薬が発売された アミロイドベータ（Ａβ）に対するワクチン療法（まだうまくいかない） Ａβに対するモノクロナール抗体への期待（ソラネツマブやクレネツマブ） 予防への取り組み アミロイドは、50代の初めから腦にたまり始める アミロイドは生理的物質であるが、問題は何処にどの程度たまるか？（海馬にたまると、ＡＤになる可能性） ＭＣＩの状態で、すでにアミロイドベータ（Aβ）はたまりきっている ●アルツハイマー病の危険因子としては、 遺伝子（ＡｐｏＥε４など）↑↑↑ 社会経済的に不安定　↑ 高血圧症などの生活習慣病、うつ病、頭部外傷　↑↑ 加齢　↑↑↑ ●防御因子としては、 高等教育、知的好奇心的活動　↓ 降圧剤　↓ ＮＳＡＩＤｓ、ω３や抗酸化剤の多い食事、1杯の飲酒　↓ 活動的運動　↓↓ アルコール自体が有効ではなく、1日1杯程度の酒を楽しむ、健康的な生活状態が頭の健康にも良い ＤＨＡは神経細胞の再生を促し記憶力を高める ＤＨＡは、イワシやサバ、鮭ブリなどの青魚に多い ＡＤは脳の糖尿病とも言われる。実際糖尿病の人はＡＤの危険性が倍増する インスリン分解酵素はＡβを分解する働きもあるので、高インスリンの状態ではＡβがたまりやすい 1回２０－60分程度の有酸素運動を週に3－5回行い、ふたつのことを同時に行うデュアルタスク運動が前頭葉機能を高めるのでよい 徐派睡眠が記憶を固定化させるので、７時間程度の良い睡眠と30分以内の昼寝が良い。