第2强法と社会规范-law.kyushu.doc

第2講　法と社會規範 一　序　論 法は社會生活上の秩序を維持するために存在している。しかし、人類の社会生活上の秩序は法だけで維持されるのは難しいので、法規範の以外にも慣習?道徳?宗教?礼儀などの規範によっても規律されている。 人類社会の歴史的な発展の段階で見れば、最初に成立した社会規範は宗教規範?慣習規範?生活目的の達成の手段である技術規範(例、十進法など)であるが、社会と文化の発展によってこれらの規範から道徳が、次に法が分化して独立し、それぞれ道徳規範、法規範になったのである。ただし原始社會と古代においてはこれらの規範は未分化の状態にあった。しかし、人類の文化が向上発展し、特に国家生活を営むことによって法が他の社会規範から分化しはじめたのである。 しかしながら、法も人の行爲準則であるといことにおいては道徳、宗教、慣習などと違うところはないが、その本質上においては相違があるので、それらの関係を考察し本質的な違いを明らかにするのが、法の概念を正しくするのに助けになる、ということである。特にこの中でも、法と道徳とはとても密接な関係があるが、兩者の違いを明確にするのが重要である。 二　法と慣習 　 1. 意義 慣習は一定の行為が特定の範囲の多数人の中で繰り返して行われることによって成立するのである。従って、慣習(custom)は習慣(habit)とは区別される。習慣は、繰り返して行おうとする行為が個人的なことであり、各個人により様様な違いがあるが、慣習は、社会的な行為てあり、これを守り従わなければならない、という社会共通の意識が社会構成員の間に定着されていることである。 ですから、慣習を違反すれば社会的な批難を浴びるのである。こうして慣習は規範性を帯びることになり、いわゆる慣習規範になるのである。 2. 慣習の分化 原始社会においての慣習は、原始規範として全面的に社会規制の役割を担当した。従って道徳、宗教、法などは未分化状態で慣習の中に含まれていたのである。しかし、社会規模が次第に広がって人間の欲望も分化し、また個人の意識が高まり経済生活が複雑になることによって、単純な慣習だけとしてはとうてい社会生活の秩序を維持することができなくなったのである。ここから慣習の分化作用のきっかけが作られたのである。慣習の分化は、内面的な側面のものは人格的な道徳性になり、また外面的な側面のものは法規範の形を持つことになったことである。 3. 法との相違 法と慣習との違いは、まず妥當領域でみる時、法は国家社会の規範であるが、慣習は部分的な社会に限って慣行として成立し妥当性を持つのである。二番目は、強行性から見ても慣習の規範力を保障するのは、公共的の見解と社會通念及び一般的な常識であり、その違反に対する制裁は社会通念による批判として、いわゆる社会的批難で終わり、他に何の法律の上の結果をもたらさない。これに反して、法を保障するのは国家権力として、法違反者については国家権力による組織的な強制が予定されるのである。 しかし、一方には慣習と法とは関係がまったくないことではない。慣習が社会生活の秩序維持に重要な貢献をしているのが確信される時には、法の内容として吸収されて組織的?社会的な力によって強行されるのである。また慣習が発展して法的な価値に一致する時は、不文律である慣習法になり法と慣習は融和する。従って慣習だと言っても国家権力によって強行されれば、慣習法という法の一種になって法律行為においての解釈の基準となる(商法第1条、民法第92条参照)。1) 三　法と宗教 意義 宗教規範とは、超人格的な神を対象としてこれに対する個人中心的な信仰を基にして、絶対者に帰依(きえ)するために成立する規範である。宗教と法が分化していなかった古代社会では祭政一致だというのが認定され宗教的な禁忌(taboo)が同時に法的な規範になったのである。 特に、中世西欧ではキリスト教と法が混ざって宗教が最高権威の価値基準であったので、平等思想、?利子禁止、婚姻などに関する宗教的な戒律が教会法(canon law)という名前で一般社会を規律した。 ２．宗教規範の分化 　社会の組織力の発展、特に国家権力の形成によって法的な規範と宗教的な規範の分化が次第に明確になった。それから正教分離が成り立ち法はいったん国家法を意味し、教会法は宗教内部においてだけ適用される自治法としての効力を持つことになったのである。 3. 法との相違 　まず、法は、組織化された国家権力によって強行されるのに対して、宗教は国家権力によって強制されず宗教を信じる各個人の信仰を土台にして成立して存続するところにある。 二番目に、法はその適用範囲がすべての国民に及ぶが、宗教は信者たちだけに適用