リウマチ感染症内科後期研修プログラム.pdfVIP

藤田保健衛生大学病院　リウマチ?感染症内科後期研修プログラム リウマチ?感染症内科後期研修プログラム Ⅰ．目的と特徴 　当科は東海地区で膠原病診療を専門とする数少ない診療科である。疾患は関節リウマチ（RA）や全身 性エリテマトーデス（SLE）を始めとする膠原病やベーチェット病、リウマチ性多発筋痛症、成人発症ス ティル病など、リウマチ性疾患全般に渡り、各種リウマチ性疾患の診断や治療の基本をup-to-dateに修得 することができる。特に、近年RAの薬物治療の進歩はめざましく、生物学的製剤などの新薬による治療 も行われている。不明熱として他院で診断がつかず、当科へ紹介されてくる場合もあり、リウマチ性疾患 だけでなく、悪性腫瘍や感染症、薬剤アレルギーなどの疾患についても鑑別を要する場合が多い。膠原病 患者は全身管理が必須で内科全般にわたる幅広い知識を必要とするため、当科はリウマチ専門医を目指す 医師だけでなく、一般内科医を目指す医師にも適した研修科といえる。また、感染症においては、肺炎、 髄膜炎、脳炎、敗血症や種々の免疫不全宿主（immunocompromised host）における重症感染症の診断や 治療法も修得できる。感染症も専門医だけでなく一般内科医において必須の診療科目である。 Ⅱ．プログラム責任者?研修統括者 　【プログラム責任者】吉田俊治（教授）（日本内科学会指導医、日本リウマチ学会指導医） 　【研 修 統 括 者】深谷修作（准教授）（日本内科学会指導医、日本リウマチ学会専門医） Ⅲ．運営指導体制および指導医数 　後期研修１年（合計研修３年）で認定内科医資格認定試験受験資格を得る。 　大学院に進んだ場合は大学院２年間（研修２年と合わせて計４年）で同資格を得ることができる。 　その他、後期研修を含め、リウマチ診療５年以上でリウマチ登録医の登録資格、３年間のリウマチ学の 臨床研修でリウマチ専門医資格認定試験受験資格を得ることができる。また、認定内科医認定後３年間の 感染症臨床研修で感染症専門医認定試験の受験資格を得ることができる。 　内科指導医数：４名 Ⅳ．臨床実績 　病床数は約20 ～ 30床である。膠原病が多く、重症者も多く先端的治療も積極的に行っている。過去５ 年間の入院患者数は約1,500人、外来患者は毎日平均約60人で東海地区全域より紹介され受診している。 Ⅴ．研修カリキュラム １．リウマチ性疾患の研修 　当科の後期研修ではRAやSLEを始めとする膠原病や広くリウマチ性疾患患者の診療を指導医とともに 行う。ローテート期間は３か月から６か月、あるいは１年間のフィックスが可能である。 　週１回の全症例カンファレンス、教授回診、毎日行われる指導医との回診、ディスカッションを通して 基本的知識、診療技術の修得を目指す。 ?33? 藤田保健衛生大学病院　リウマチ?感染症内科後期研修プログラム ２．感染症研修 　感染症患者の診療を指導医とともに行う。リウマチ性疾患の研修と同様の条件で、平行して研修が可能 である。感染症の診断?治療の基本、特にempiric therapyにおける抗菌薬の選択や重症感染症治療にお ける抗菌薬の併用の仕方など、診療科を問わず必要な抗菌薬治療の基礎および臨床応用を学ぶ。 〔他科の医師にすすめる３ヶ月研修コース〕 　膠原病は全身性疾患であり、その診療には多数の診療科の協力が必要となる。したがってどの診療科に 所属していても膠原病患者の診療に携わる可能性があり、膠原病の全体像を理解しておくことが有用であ ろう。３ヶ月間の研修で膠原病の主な徴候、診断、治療（必要とするステロイド量や免疫抑制薬の適応な ど）、および合併症や治療の副作用の状況などマンツーマンでの指導医の指導の下で自身の眼で確認する ことができる。膠原病患者は発熱、皮疹、関節痛、視力障害、呼吸器症状、消化器症状などを主訴に医療 機関を受診する可能性があるが、膠原病の診断に多大な時間を要している例も決して少なくない現状を考 えると積極的な履修が望まれる。 　また、膠原病患者ではその治療の過程で高率に感染症を併発する。特に診断、治療に苦慮する入院中の 患者に合併する感染症の診断、治療の基礎を身につけることができる。細菌感染症の診断、治療の基本で ある細菌学的検査の実施やその解釈、あるいはempiric therapyについて学ぶことも重要である。また、 院内感染に関心のある方はinfection control team（ICT）の活動を経験することも可能である。 Ⅵ．窓口担当者 加藤賢一（講師） TEL：0562-93-9244 FAX：0562-95-0081 e-mail：kato_med@ ?34? 藤田保健衛生大学病院　リウマチ?感染症