専門医養成概要-web.hosp.kanazawa.pdfVIP

総合診療内科 専門医養成??? 概要 総合診療コースレジデントプログラム：ジェネラリスト養成後期研修プログラムは，①総合内科 医，②病院総合医，③家庭医などジェネラリスト（総合医）を考えている人のためのプログラムで す。①は内科専門医を目指し将来は地域の中核または中小規模の病院での診療と研修医の指 導などを，②は地域の病院で内科にとらわれずにさらに幅広く診療等の活動を行い，③はプライ マリ?ケア連合学会が認定する家庭医を目指し地域医療を行います。皆様は，卒後研修のなかで 地域での医療の大切さ，患者の生活に密着した全人的医療の必要性を感じ取られたと思いま す。また，地域住民も狭い範囲の専門に特化した内科医よりもジェネラルな力をもったジェネラリ ストを求めています。このようなニーズに対応するために，どのコースも地域の病院と大学病院 での診療経験を積むことのできるプログラムとしています。 金沢大学の総合診療部は，現在は総合診療内科として内科外来の一部を担当しています。週 に３回の外来であり，臨床の力をつけるためには不十分であり，関係する医療機関と連携して実 際の臨床能力が身につくようなプログラムを考えています。また，大学病院での総合診療部門の 役割として臨床研究も重要と考えています。総合診療内科では，診療の基本的能力を高め，医学 判断を高めるための研究を考えて，ＥＢＭ?ガイドラインの研究，医師の治療判断や患者の意思 決定における研究など，生物科学的研究よりも臨床疫学，行動科学，質的側面を含んだ研究を 行っており，大学病院での研修期間は外来を行うとともに研究にも参加してもらう予定です。 当科の特色 総合診療内科ではＥＢＭ，医師?患者関係，基本的診察手技を重視し，臓器?系統にこだわ らない全人的診療のできるジェネラリストをめざしています。すぐれたジェネラリストに到達す ることは容易ではありませんが，①適確な鑑別診断，②救急の場面を含めてありふれた疾患 （Common Disease）を扱える能力，③患者や家族の心理?社会的側面への配慮，④予防医学 に関する最新の知識と実践，が求められます。総合診療の形には，地域の病院勤務をベー スとする病院総合医，総合内科医，診療所をベースにする家庭医とがあります。家庭医で は，成人の総合医としての総合内科医に比べて，小児科?産婦人科?耳鼻科?整形外科など の幅広い研修や在宅医療現場，介護?福祉施設などでの研修が望まれます。 総合医はあらゆる健康問題に対応し，Common Diseaseを持った患者に対しては最後まで 対応できる能力が期待されています。Common Diseaseへの対応能力を修得する上では， Common Diseaseを診療している「場」を選択することが必要です。大学病院の総合診療内科 はその点で最適の「場」とはいえません。しかし，金沢大学病院の総合診療内科は，より対応 の困難な患者の診療を含む総合内科の臨床や大学におけるAcademic Generalismを担う唯 一の部署の責務として，医療面接?身体診察，臨床推論?臨床判断，行動医学，臨床疫学や 医師のプロフェッショナリズム（専門職精神）などの体系化および教育?研究に力を入れてい ます。これらの能力を体系的に学ぶことができる「場」は，大学病院の総合診療部門以外には ありません。主な研究主題は以下のようなものです。 1. 糖尿病?高脂血症の患者効用値を考慮した治療判断における研究 2. 「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成?利用?普及に向けた研究 3. わが国における医師のプロフェッショナリズム探索と推進?教育に関する研究 金沢大学の総合診療内科は，北陸の総合診療の先生方や金沢大学の関連病院との連携 で，皆様のキャリア?アップの場を提供したいと考えています。 スタッフ 小泉 順二 総合診療内科長 総合診療部長 教授 （金沢大学卒 1973年卒） （資 格） 日本プライマリ?ケア学会認定医，日本内科学会認定内科医， 日本糖尿病学会専門医，日本老年医学会認定老年病専門医 （専門分野） 総合内科，糖尿病学 山下太郎 総合診療内科副科長 総合診療副部長 助教 （金沢大学卒 1995年卒） （資 格） 日本内科学会認定内科医，日本消化器病学会専門医，日本肝臓学会専門医， 日本消化器内視鏡学会専門医 （専門分野）総合内科，消化器病学 研修プログラム ＜総合内科医コース＞ 後