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I.1.5道産カラマツ材に適した準耐火集成材の開発

試験研究成果の概要(I 木質材料の需要拡大を図る技術開発) I.1.5 道産カラマツ材に適した準耐火集成材の開発 平成19~20年度 防火性能科,経営科,菊地主任研究員,構造性能科,加工科 北海道集成材工業会,(財)日本建築総合試験所,道立北方建築総合研究所 はじめに 現在,地球温暖化対策における地場産木材の利用 共縮合樹脂接着剤を用いた。試験体は,接着層が加 拡大等の目的から,公共施設等の木造化が全国的に 熱方向に対し直交および平行となる2種類を作製し 進められている。このような大規模な建築物では, た(第1図)。試験体には,加熱面からの距離を変え 建築基準法の防火規制を受けるため,木造化には燃 てK熱電対を12点設置した。試験では火災を想定し えしろ設計により準耐火構造として認められる大断 た60分間の加熱を行い,加熱中の試験体温度を測定 面集成材を使用することが多い。しかし,燃えしろ するとともに,試験終了後の炭化深さを求めた。 設計では集成材の断面を大きくする必要があり,本 試験終了後の炭化深さを第2図に示す。カラマツ 道の豊富な中小径カラマツ材を使用するにはラミナ を用いた試験体の炭化深さは,両加熱方向とも平均 の幅を確保する点で製造面およびコスト面に問題が で35.6mmであり,トドマツおよびスギよりも小さく, 生じている。そこで本課題では,当場で蓄積された 燃焼の進行が遅いことが分かった。 耐火被覆技術を活用し,道産カラマツ材に適した準 (2)密度と炭化深さの関係 耐火集成材を開発する。 密度の異なるカラマツ板材を用いて (1)と同様の 研究の内容 試験体を作製し,加熱試験により火災時の炭化深さ 1.準耐火集成材の製造方法の検討 に対する密度の影響を検討した。また,試験体は接 木質耐火被覆材を用いた道産カラマツ準耐火集成 着層が加熱方向に対して平行のみとした。 材の製造方法について,製造面およびコスト面から 試験結果から,カラマツ集成材の炭化深さが密度 検討を行った。その結果,木質耐火被覆材およびそ の増加に従って小さくなる傾向が分かるとともに, の取付方法について,開発の指標となる条件を得る 実際の生産で使用される密度範囲の板材で製造した ことができた。 カラマツ集成材の炭化状況を把握することができた。 2.小型試験体を用いた木質耐火被覆材の改良 まとめ 木質耐火被覆材の仕様を決めるために,火災時に 19年度は,木質耐火被覆材を用いた道産カラマツ おけるカラマツ集成材の炭化に関する基礎データを 準耐火集成材の製造方法を検討するともに,火災時 収集した。 におけるカラマツ集成材の炭化に関する基本データ (1)カラマツ材の炭化深さ を収集した。20年度では,

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